この間、あるイベント会場に行った時に外への非常扉の内側に「入口専用につき、ここから出ることはできません」の張り紙の下に英語で「Do not enter」と書いてあった。  

 確かに外部からの入口専用としたい扉なので、外にでる目的で「入って」欲しくないのだが、はっきりと外に出る為の扉とわかるドアに「入るな」というのは個人的には違和感があった。試しにアメリカから来たインバウンドの人に「はっきりと出口と分かる扉に、入るなという張り紙があって可笑しかった」と話してみたら、「貴方は日本人なのに私たちに近いユーモアがあるのね」と言われた。

 意味が正しいことと、使う場面や、状況などのニュアンスはイコールでは無いと思っている。私たちは意味を求めて辞書を引くけれども、その場面に相応しいのか、ニュアンスがあっているかまでは気が回らない事が多い。 挨拶だからといって目上の人に「おはようっす」などと言わないように、どの言語にもその単語が相応しい場面があるので、ニュアンスが違うと何か少し不格好な訳になってしまう。 そこに工夫や、調べる余地があるし、だからこと楽しいと思う。