コンバンワ。魅夜子です。

さてさて、今朝もブログったように今回は2日間見に行ったお芝居”落花生たち”のレポをしたいと思います。

正直物凄くイイお話でアタクシ・・・まじ感動してしまいました。

出ている皆さん本当に”役者”でそれぞれの役にガッチリハマっていてもうもうもうもう・・・お芝居の世界に引き込まれてしまいました☆

今回はLLRさんが座長さん。あべこうじさんが演出の作品で物語りは”青春”といった感じでした。

出演者さんの其々のブログを拝見すると皆さんこぞって神保町花月のお話を書いてらっしゃいました。

凄く楽しかった事が伺えます♪

そして舞台初日になんとクレオパトラの桑原さんが病欠というハプニングで幕を開けたとう今回のお芝居。

DVDになって欲しいと願っているのですが・・・全ての公演を見ていないのでカメラが入ったのか全然分からないんです・・・。

なのでレポをどうしようかと悩んだ挙句、やはり凄く素晴らしいお話で物凄くアタシ的にグッときたお芝居だったので紹介させていただく事にしました。

これから書くモノはレポというより完全(?)なストーリーネタバレです。

DVDになるかもしれないから止めて!と思われる方は申し訳御座いませんが御遠慮下さい。

これはアタシの記憶を元に書いたストーリーレポなので完全一字一句間違いが無いわけではありません。

舞台では勿論笑いありで芸人さん魂丸出しのムチャ振り等もたくさんありましたが今回のストーリーレポではその部分が書ききれないので省いてあります。

自分なりの感想は演劇後のフリートークも含めて改めて書かせて頂きます。

そしてあくまでもアタシなりのレポートです。

これを読んで少しでも『落花生たち』の物語を把握して頂いて、演者さんの顔が分かる方は演者さんを思い浮かべながら読んで頂けたら幸いです。

本当に皆さんハマっていました。

アタシはDVD化を希望しております。

何回でも見たくなる・・・久々にヒットしたお芝居でしたぁ・・・・。

それではストーリーレポを載せたいと思います。

上記の約束を守れますと約束して下さる方は持て余した時間にでも見てやって下さい。

少しでもお時間が潤いますように。

アタシがもっと文才があれば・・・。

この”・・・野郎!!”Happy以外の言葉が思いつかなかった・・・。(涙)

それではどうぞ。

神保町花月第82回公演。演目『落花生たち』。

主演:LLR。NON STYLE。クレオパトラ。初恋タロー。ササキりな。中野公美子。(敬称略します。)

脚本:成島秀和。(こゆび侍) 演出:あべこうじ。 劇場監督:湊 裕美子。デザイン:フジイハルカ。



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”俺、モテますように”
天文部の彦坂と松浦は流れ星に願う。
2人はただただモテたかった。



大学近くの裏山に星が綺麗に見える絶景の場所がある。
車で約30分。
天文部の学生が密かに愛するこの場所に彼等は居た。


「失恋の痛みは男子部員全員のモノである!」

綺麗な場所に似つかわしくないこの言葉は男子天文学部の大事な約束事。
失恋したての曽我部(こうすけ/初恋タロー)の痛みを分かち合おうと裏山で密かに痛みを分け合う儀式を
始めようとしていた。

「失礼します!」

”パシン”

曽我部が松浦(伊藤智博/LLR)の頬を叩く。

「失恋の痛み頂きました。」

怖がる彦坂(石田明/NON STYLE)も続いて曽我部からの痛みを受け取り後は綺麗な星に向かって思いを叫ぶだけ。

「好きでしたー・・・大好きでした-!!!」

泣きながら叫ぶ曽我部。松浦と彦坂は暖かく見守っていたその時、叫んだ夜空に流れ星が落ちた。
3人は一斉に落ちていく星に向かってお願いを始めた。

「モテましように!!!」と。




大学での天文部の活動は決まって天体観測。
と、言っても昼間のキャンパスで星なんか見えるハズも無い。
彼らが見ているのは決まってテニスコ-ト。
テニス女子部員を”星”に見立ててもっぱら観測していた。
松浦が「あのポラリス今日もかわいい」と言えば彦坂も頷く。
でも決まって頷いた後に出てくる言葉があった。

「織部ちゃんにはかなわないんだよなぁ・・・。」

彦坂と同じ天文部に所属する織部(中野公美子)は天文部唯一の紅一点。
細くて目が大きくて髪がサラサラで・・・絵に描いたような可愛らしい女子大生。
そんな織部に彦坂はずっと一途に想いを募らせていた。
また松浦も彦坂の恋を応援していた。
”彦坂の恋が実って欲しい”松浦は純粋に友達を思っていた。
彦坂は徐に松浦に話し始めた。

「今度の俺の恋愛運が最高の時、告白する事にしたんだ。」

突然の申し出に松浦が驚くと、彦坂は話を続けた。

「実は織部ちゃんに3ヶ月前に相談されたんだ。男性はクリスマスプレゼントって何がいいの?って」

照れくさそうにしながらも笑みがこぼれる彦坂に松浦は頑張れと激励した。
彦坂は天文部男子にとって極上の品”星型のペンダント”を勧めたと得意げに松浦に言って聞かせた。
友人の恋の進展の予感に嬉しさを隠せない松浦。
2年間の一途な想いに光が見えた彦坂はずっとジャレ続けた。

そんな日常の会話をしているところへ噂の織部が大慌てで部室に戻ってきた。

「飯田さんが来たら止めておいて!!」

そういい残すと織部は又部室を去っていった。
織部と入れ違いに先生の飯田(高森/初恋タロー)が入ってきた。開口一番飯田が放った言葉は衝撃的な言葉だった。

「天文部は人数が5人を割ったから、もう部費出せないから。」

現在の天文学部の人数は部長の松浦・部員の彦坂・曽我部・織部の4人。
この間までは甘粕(井上裕介/NON STYLE)という部員が居たのだが、天文部OBで現占い師の山根先輩(クレオパトラ/長谷川優貴)に『モテルにはどうしたらいいか?』と相談を持ち掛け 山根先輩の占いの結果に従って天文部から除名してしまっていた。
その為学校での規定である5名を割り込み天文学部は存続の危機に直面してしまったのだ。

大好きな織部の為、天文部の為に突然勧誘を始めに行く彦坂。
残された松浦は何とか飯田を説得しようと部室にとどまらせた。

暫くして織部が1人の男性を連れて戻ってきた。
背が高くて、容姿端麗で頭脳明晰そう・・・、俗に言う「今風」の風貌の男性は川村(福田恵悟/LLR)と名乗った。
この川村は映画研究部にも所属している。
本当なら認められないが特例としての入部が認められ天文部は5名となった。
しぶしぶの飯田は織部に部費予算の紙をとりに来るように伝え2人は部室を後にした。

松浦はこの窮地を救ってくれた川村を歓迎し何度もお礼を述べた。
川村は織部の頼みを聞いただけだとはにかんで見せた。
この川村と織部の関係に疑問を抱いた松浦は思わず聞いてしまった。

「まさか・・・織部ちゃんと付き合ってないよね?」

川村は何の悪気も無いように平然な表情で松浦に返事をした。

「付き合ってますよ、3ヶ月前から」

・・・3ヶ月前・・・。
松浦は彦坂の言葉が脳裏をよぎった。

”3ヶ月前に相談されたんだ。男性はクリスマスプレゼントって何がいいの?って”

嘘であって欲しい。
松浦の願いは虚しく川村のシャツの中の胸元には天文部男子にとっての極上の品である星型のペンダントが光輝いていた。
あまりの事に動揺した松浦は”落花生”の袋を床に落としてしまう。
松浦は常日頃この”落花生”を持っている。もはや彼のトレードマークのように。
部員も皆、松浦が落花生が好きだから持っていると思っていた。
しかし本当の理由は別にあった。

アレはいつの事か。。。
松浦も又彦坂と同じくある女性に恋をしていた。
松浦は意を決して告白をしたのだった。




「轟(ササキりな)さん、付き合って下さい。」

自分の中にある勇気を全て振り絞って出た”想い”の言葉に返されたのは

「ごめんなさい。松浦君って何か顔が”落花生”みたい。だからちょっと・・・・。」




松浦は落花生の皮を剥くのが早くて上手い。
自分も早くこの落花生の固い皮を破って中のピーナッツのように生まれ変わりたい。
そんな思いがあるのか無いのか・・・。
兎に角松浦にとって”落花生”は切っても切れないモノとなってしまった。

慌てて拾う松浦を川村が手伝おうと手を差し伸べても松浦は受け入れる事が出来なかった。
出来ないどころか彦坂の恋敵として次第に川村を敵視し始めていた。
冷たい空気が流れる部室に彦坂が嬉しそうな声をあげて戻ってきた。

彦坂も織部同様に部員を1人確保したと戻って来た。
松浦はその女性を見るなり一言つぶやいた。

「・・・・・轟さん・・・」。

色んな思いが巡る松浦。
何も知らない彦坂。
気まずい川村。

みんながみんな動きが鈍ったその時、モノズゴイ勢いで部室に飛び込んできた男が居た。

「俺の女に手をだすな!!!」

天文部に殴り込みをかけたのは元部員の甘粕だった。
甘粕の言う俺の女。
占いどおりに天文部をやめた彼はその望み通り、彼女を手に入れていた。

甘粕は轟を奪い返すとモテない部員に向かって見せ付けるようにしてその場を後にした。
何とか気を取り直した彦坂と川村はお互いに自己紹介を始めた。
もともと明るくひょうきんな彦坂は川村とスグに打ち解け仲良くなっていた。
そこへ曽我部、織部が部室に合流し曽我部に一連の天文部の危機を話した後
川村が天文部を救ってくれたのだと彦坂は川村を曽我部に紹介した。
打ち解けた4人の輪の中に松浦はどうしても入る事が出来なかった。


あくる日。
部室にはOBの山根が遊びに来ていた。
彦坂・曽我部と占いや雑談をして楽しんでいた。
そこへ織部と川村も加わり5人で楽しく雑談をしていた。
昨日とうって変わったように余所余所しい松浦も加わり天文部の今日の活動が始った。

5人の部員確保により存続の決まった天文部は新入生を確保しなければいけない。
その出し物についての会議がこの日の活動となった。
なかなかイイ案の出ない部員達。
そこで新入部員の川村の意見を聞いてみる事となった。
川村は映研の部員でもある。
川村は”星座にまつわる話を作って映画にしよう”と提案。
このアイディアに大賛成の部員に混じっても1人賛成できないのは松浦だった。

映画を撮る。
顔が映る。
顔・・・。
落花生・・・。

イヤでも思い出す計算式のような流れ。
1人反対したところで結果は覆らず松浦は裏方役で引き受ける事となった。
俄然ヤル気の5人は学食で話し合おうと部室を出て行った。
着いていけない松浦は1人部室に残った。
彦坂の気持ちを知っていて・・・そして織部と川村の関係も知っている。
なのに彦坂には言えない。
1人黙々と悩む松浦の元に戻って来たのはOBの山根だった。

松浦は山根に向かって叫んだ。

「彦坂に恋愛運最高な日なんてないですよね!?」

彦坂の恋愛運が最高の日。
それは彦坂が織部に告白をすると決めている日でもある。
結果を知っている松浦はこの日がきたら今までの居心地のいい時間が失われてしまう気がしていたのだろう。
山根は全ての話を聞いてから松浦に言った。

「仕方ないだろ」

山根は彦坂に全てを話せと諭したが松浦は受け入れられなかった。
受け入れられないと同時に川村への反発心を強めていった。

「川村が事故にあえばいい。」

思わずでた言葉に渇を入れる山根。
本当に川村が事故を起こしたらどうするつもりだと怒った。
それでも松浦は川村がいなければ天文部も彦坂も安泰でこのままで居られる方が幸せだと訴えた。
山根は”この先何十年立ってもこのままで居たいのか?”と問いかけた。
松浦は”100年経ってもこのままがいい”と沈んだ声で答えた。
そして山根にむかって本心を打ち明けた。

「俺は川村が嫌いです。」

呆れた山根は松浦を残し部室を後にしてしまった。

松浦の思いとは裏腹に撮影の準備は着々と進んでいた。
川村が機材を借り、台本を書き、天文部員は必死で台本を覚えた。
川村は天文部の部室に機材を持ち込んで撮影の準備に励んでいた。
そこへ見慣れない来客者が川村を訪ねて入ってきた。
映研部部長の野木(桑原尚希/クレオパトラ)だった。
カメラを持ち出した川村に野木が何を撮るのか尋ねると川村は天文部の演劇だと答えた。
その答えに野木は見下した態度で大いに笑った。
演劇経験者もいない天文部を撮って何になるというのだ。
カメラを返せと迫る野木に嫌だと返す川村のやり取りの最中、山根が様子を見にやってきた。
山根の登場で野木は川村に”早く自己満な作品を撮ってカメラを返せ”と捨て台詞を吐き去っていった。
山根は川村を宥め再びカメラの準備に取り掛かった。

続いて入って来たのは部長の松浦だった。
足取りの重い松浦に川村はアルモノを持ってきたと鞄から取り出した。
それはロシアの民芸品の”マトリョーシカ”という置物。
大きなマトリョーシカの中に小さなマトリョーシカが入っていて・・・最終的には5個くらいのマトリョーシカが出てくる。
川村はマトリョーシカの形が落花生に似ているし、松浦が落花生好きだと思いよかれと思って持ってきたのだと話すと松浦は声を荒げて怒った。

「僕へのあてつけ?!」

マトリョーシカは何所まで行ってもマトリョーシカのまま。
殻を剥いてピーナッツになる落花生ではない。
どこまでいってもお前は同じ。
そう言われている気がしてならなかった。

再び気まずい空気の部室に明るい声が木霊した。
演劇で主役に抜擢された彦坂は役になりきって部室に入ってきた。
曽我部も満面の笑みで其々の役を楽しんでいた。
打ち解けられないのはやはり松浦ただ1人だった。

撮影で使う図書室の空きを見に行っていた織部が帰ってきた。
そこで撮影場所を図書室に移して行う事にした一行は松浦1人を残し部室を後にした。
1人時間を持て余した松浦を訪ねて来たのは甘粕だった。
辞めたハズなのにやたら出入りを繰り返す甘粕は望み通りの彼女を手に入れてもどこか落ち着きが無かった。

「お前が戻ってくれないいのに。」

5人。
この人数さえ居れば天文学部は存続できる。
甘粕が戻ってくれば川村を外せる。
しかし甘粕は首を縦に振ってはくれはしなかった。
それでも何か懐かしむように部室に居る甘粕に”戻って来い”と声をかけても首を縦には振らなかった。
それどころか甘粕は落ち込む松浦を小馬鹿にし部室を追い出されるように去っていった。

甘粕と入れ替えに山根が松浦を呼びに来た。
しかし松浦は行きたくないと腰を下ろした。
少々の沈黙の後、山根が松浦に話しかけた。

「お前、まだ彦坂に言ってないんだな。」

松浦にそんな勇気は持ち合わせてなんかいなかった。
好きな人に告白する勇気はあったかもしれない。
でも友達が傷つく事をわかってて伝える事なんか出来ない。
伝えた事でいままでの大事な何かを失うような恐怖があるかのように松浦は彦坂に織部と川村の事を伝える事を拒んだ。
見かねた山根は”俺が言う”と席を立った。
松浦はそれだけは止めて欲しいと山根にすがった。
”どうしたいんだよ”の問いに”このままがいい”と以前と変わらない答えをぶつける松浦に”わかったよ”と山根は憤慨しながら腰を下ろした。
徐に紙とペンを取り何かを書き始めた山根。
松浦が何を書いているのかと尋ねたら山根は松浦を見ようともせず言い放った。

「織部は付き合ってるって書いてるんだ。」

止めてくれとすがる松浦を無視し山根は書いた紙をマトリョーシカの中に入れた。
そして松浦に投げて渡すと一言残して去っていった。

「ソレお前な。」

”織部には付き合ってる人が居る”その真実を知っているのに硬く隠し続けている松浦の姿にマトリョーシカを重ねたようだ。
松浦は何も言えなかった。

暫くすると廊下から賑やかな声をあげ部員達が部室に戻って来た。
どうやら演技未経験者の天文学部員には練習が必要のようで図書室での本番撮りを後にし部室で練習をする事にしたようだ。
松浦も渋々レフ版という役者に光を当てる機材を持ち主役の彦坂に向けた。
練習を開始してスグ再び部室の扉が開いた。

「なってねぇなぁ・・・」

を繰り返し呟きながらカメラに割り込んできたのは川村の先輩でもある映研部の野木だった。
自分の後輩が恥ずかしい作品を撮ってないかの見物だったようだ。
野木は川村の台本にケチをつけ、レフ版の扱いもヒドイと指摘し川村が監督ならあのレフ版係りに言って来いと命令を下した。
川村がレフ版の光をもっと役者に当てて欲しいと松浦に告げると”始から言ってよ”と松浦は嫌悪感を露にして答えた。
ソレを見た野木は大爆笑だった。
こんな協調性のない人達で映画なんか撮れるのかと笑い続けた。
川村の書いた台本も納得がいかなず”自分だったら”と野木流の台本を皆に聞かせた。
川村は悔しそうに野木を褒めた。
野木の方がストーリーがあって面白いと小さな声で褒め称えた。
するとそれを聞いていた織部は”自分の作品より人の作品を褒めるなんておかしい。それならもう劇はやらない” 。織部は抑えられない感情を持ったまま部室を去った。
ソレを見ていた彦坂は慌てて織部の後を追いかけた。
川村も追いかけようとした時、野木に腕をつかまれ止まらされた。
”監督が現場を放棄すんな”。野木は天文部の劇の進み具合を一通り見るとその場を後にした。
川村が気を取り直そうとしてももう誰もヤル気なんかなかった。
曽我部は川村に

「自分の為に作ってるんですか?天文部の為じゃないんですね。」

一気に気持ちが冷めた曽我部も首を下に垂らし部室を後にした。

部室に残ったのは川村・松浦・山根の3人だけだった。
静寂な沈黙を破ったのは川村だった。
川村は松浦にお願い事をした。

「星が一番綺麗に見える場所に連れてって欲しいんです。」

「窓からみれば?」

平和だった天文部に一石を投じた川村はもう松浦にとって一番嫌いで邪魔な存在になっていた。
そっけない松浦に釘をさしたのはOBの山根だった。
部長なら連れてってやれ!と苦言を呈した。
川村は”天文部になりたいんです!!”と松浦に深々と頭を下げ懇願し続けた。
山根の手前もあり松浦は川村に車を出すように伝えた。
川村は天文部の象徴ともいえる天体望遠鏡を抱え車を出しに行った。

残った松浦と山根。そこに彦坂から山根にメールが届いた。
山根が彦坂からのメールを読んだ。

【今日の恋愛運はどうですか?】

松浦は慌てたように彦坂の恋愛運の結果を聞かせて欲しいと山根にお願いした。
しかし山根は教えなかった。
しょぼくれた松浦はしぶしぶ川村の待つ場所へと出かけていった。

1人残った山根。
彦坂の恋愛運の結果は最高。
どうしたもんかと悩んだ山根は

【恋愛運は最高。お前と織部の結果をマトリョーシカの中に入れて置いた。】

と返事を返した。
そして誰もいない部室で呟いた。

「・・・諦めろ、彦坂。」




大学近くの裏山に星が綺麗に見える絶景の場所がある。
車で約30分。
天文部の学生が密かに愛するこの場所に空を見上げる男女の姿があった。

彦坂と織部だった。

興奮状態で部室を飛び出した織部を彦坂が裏山まで誘ったようだ。

「落ち着いた?」

彦坂の質問に頷く織部。一連の流れの中で織部は彦坂の印象を言葉で伝えてきた。

「彦坂さんって頼れますね」

気持ちが一気に高揚する彦坂に1通のメールが届いた。
山根からの占い結果だった。
”今日こそが告白する日”。彦坂は次に流れ星が流れた時、織部に告白すると心に誓った。



一方でエンジン音しか聞こえない車中。
無言で運転する川村の隣には無心で携帯をいじる松浦の姿があった。
重たく冷たい空気の中、会話も素っ気無く松浦は自分が川村を嫌いだとまで言い放っていた。
そして松浦は川村に言ってしまった。

「織部ちゃんと別れてくれないか。」

勿論川村の答えは無理。
それでも松浦は引かなかった。
ピリピリと空気が痛みを帯びだした時、川村が窓の外から流れ星が流れるところを見た。
流れ星にお願い事をしたという川村に松浦が何をお願いしたのかを聞いた。
川村の願いは2つ。
1つは今の天文部の作品が上手くいくように。
2つめは織部を幸せにできますように。
松浦は苦々しい口調で願い事は1つしか叶わないと吐き捨てると川村は松浦に言った。
”それなら1つは自分で叶える”と。
面白くなかった。自分とは考え方が違う川村の意見が面白くなかった。
”自分で叶える”という発想の違いを見せ付けられたような錯覚に陥った気がしていた。

「それなら俺はお前の願いが叶わないとお願いするよ。」

優しかった松浦は人が変わっていた。
返す言葉も無く会話が続かない車内に次の瞬間響いたのは けたたましいブレーキ音と車が何かに激突した衝撃音だった。



澄み切った夜空の下で自分の気持ちを宥めつつ鼓舞する彦坂と隣で佇む織部。
”次の流れ星がきたら・・・”彦坂にとっての運命の瞬間はすぐさまもたらされた。
2人の目に流れる星が映って直ぐ、耳に届いたのは物凄い衝撃音だった。
”事故だ”そう判断した2人は音のした方へと足を進めた。



物凄い衝撃を受けた車内で手首を捻った松浦に川村のか細い声が届いた。

「大丈夫ですか?」

松浦は腕を痛めただけだったのでそっけなく大丈夫と返事をした。
しかし次に届いた言葉で川村の姿を目にした松浦は気が動転してしまった。

「俺・・・だめかもしんないッス・・・。」

腕をだらりとさせ血まみれの川村に松浦は助手席を飛び降り運転席を空けた。
痛みに顔を歪ませながら川村は少し笑いながら話しかけた。

「これで松浦さんの願いが叶いますね。こんなんじゃ映画撮れないし・・・もし死んだら織部さんとお別れだし・・・。」

力なく笑い続ける川村を眺める松浦の背後から女性の悲鳴が木霊した。
川村の姿に大慌ての彦坂と織部は川村を抱え彦坂の車に乗せた。
松浦も病院にと乗せようとしたが松浦は1人ここに残るとその場に立ち尽くした。

”川村が事故にあえばいい”

流れ星は松浦の願いを叶えてくれた。

川村と織部を乗せ彦坂は病院へと車を走らせていた。
必死に川村を労わる織部の姿を車内のバックミラー越に眺めていた。
”映画を撮らなきゃ。天文部の映画を撮らなきゃ。”繰り返し川村の放つ言葉に織部は”大丈夫だよ。今はそんなのいいから。” と男女の会話は続いた。
そして織部は川村に向けて言った。”アタシがついてるから大丈夫”。
彦坂は零れないように顔を上にあげた。

1人裏山に残った松浦を見つけて声をかけて来た人が居た。
甘粕だった。
甘粕は潰れた車を見て驚きつつも松浦が此処に居る理由を尋ねた。
しかし松浦は何故こんな事になったのか。
自分は本当にこんな事を望んでいたのか分からなくなっていた。
答えられない松浦は甘粕に聞かれた質問をソックリ返した。
甘粕は理由を教えてはくれなかった。
そんな2人の頭上をまた流れ星が流れた。
甘粕は流れ星に向かって何かをお願いしていた。
ふと横を見ると呆然と空を見る松浦の姿があった。
松浦は流れ星を見送った。

衝撃の事故の後松浦は1人望遠鏡を片手に部室に戻った。
薄暗い部室にはマトリョーシカを不安げに抱える彦坂の姿があった。
占いの結果が此処にある。
彦坂は松浦に山根からのメールの返事を打ち明けた。
織部と自分の結果が此処に書いてある。
怖くて見れない。怖くて開けられないと不安に顔を歪める彦坂を松浦は見守る事しか出来なかった。
1つあけると同じ形がもう1つ。
怖いと言いながら空けていく彦坂を見るに耐えれなくなった松浦は大声をあげて止めた。

「見るな。何も入ってない。だから見るな。」

お互いの顔を見合わせる2人の下に力なく入って来たのは病院から戻った織部だった。
織部は川村の荷物を取りに来たという。
川村は出血は酷いが命への支障は無いとの事だった。
松浦は其処を離れ彦坂と織部の2人だけの空間がもたらされた。
彦坂は織部に向かって2年間の想いを告げた。

「ずっと好きでした。」

織部は顔を歪めて彦坂に詰問をした。
今の状況が分かっているのかと。
彦坂は状況も何もかも全て分かった上で告白している事も告げた。
織部は彦坂に向かって返事を返した。

「川村君とお付き合いをしています。だから今は彼の具合が心配なんです。」


織部は彼の荷物を手に取り早々に部室を出て行ってしまった。
入れ替わりに松浦が入ってきた。

「ふられちまったよ・・・。」

涙ながらに松浦を見た彦坂はどこか晴れ晴れした表情にも似ていた。

松浦は徐に自分の頬を叩き部室で叫んだ。

「失恋の痛みは男子部員全員のモノである!失恋の痛み頂きました!」

松浦の行動を見た彦坂は涙を流しながら力なく笑っていた。



数日後。
川村と織部が天文部を尋ねるとカメラを手にした松浦・レフ版を当てる彦坂行司を勤める曽我部にそれを見ている山根の姿があった。
4人が囲む中心には相撲のような形で取っ組み合いをする甘粕野木の姿があった。
一体何があたのかと尋ねると、どうやら甘粕は彼女を野木さんに取られてしまったらしい。
そこで天文部に出戻った甘粕を交えていた所に野木が顔をだした為取っ組み合いが始ったという。
山根が”面白いものは撮らなきゃね”とイキイキしている天文部部員を見て笑った。
野木が去った後山根は甘粕に言った。

「どうだ?占いの通りにしたらモテただろ?」

甘粕はもうコリゴリだと肩を落とすと暫くは友情にいきたいと改めて誓ったのだと告げた。

そして天文部演劇の続きを撮ろうとした時1人の部員が手を挙げた。

「これからは俺が主役をやります!」

主役宣言をしたのは松浦だった。
あれほど顔を出すのを嫌がっていた松浦が主役をやると言った事に驚きを隠せないでいつつも部員は自分が主役をやると言い出した。
しかし松浦は部長の権力を振りかざし主役の座を自分がすると言って聞かなかった。

「だってモテたいもん。」

落花生からピーナッツになれた瞬間だった。


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



大体な流れで書かせて頂きました。

本当のお芝居では笑いどころも満載だし色んなムチャ振りもあって”芸人さんのお芝居ってスゴイ”と驚かされるところもシバシバ。

正直今回アタシ的に大ヒットしたのは井上さん演じる”甘粕”です。

兎に角アクの強いキャラクターでイキりを素でいく井上さんにしか出来ない役だったと思います。(笑)

甘粕さんいいなぁ・・・。

それともう1人方。

結構物語り上でキーパーソン的な存在になった長谷川さん演じる山根先輩。いいなぁ。あんな頼れる先輩欲しいナァ・・・。


皆さん本当に舞台では”役者”でした。

石田さん演じる彦坂も石田さんにハマってて違和感0。

織部と川村を乗せながら運転する時の演技には思わず貰っちゃいました。お涙頂戴。

こうすけさん演じる曽我部は又ハマっててイインダなぁ・・・。何かいい後輩って感じで☆

そして映研部の野木役の桑原さん。初日に病欠で代理にあべさんが出たそうですがカナリプレッシャーとなったそうで・・・;;;でもやっぱハマってるんだよなぁ・・・。

出番的には少なかった飯田先生の高森さん。出番は少なくても方言でインパクト大でした!先生!女子大生とキスは諦めて下さい(笑)。

ヒロインの織部の中野さんは兎に角綺麗。細いなぁぁぁ・・・・。生まれながらにして美人っていいよなぁ・・・。

今回座長のLLRのお2人。正反対の役柄で伊藤さん演じる松浦の心境の変化によって変わっていく様はお見事でした。福田さん演じる川村はイイ人なだけに憎まれ役なのが何ともはがゆかったですが松浦の嫌味にも大人の対応で乗り切る姿は自然体。コンビだからかなぁ??


そして今回の個人的MVPは轟を演じたササキりなさん!!

第二の山田花子さんを感じさせるあの脱力をさそう返事はもうヒット。命中。

暫くマネしちゃいそうです。(笑)


そんな感想をいだきつつ、落花生たち(落ちる星の落花星と流れ星をかけてある)のストーリーレポは以上です。

続いては裏話満載のフリートークについてのレポをしたいと思いますが・・・そろそろ夜も更けてきたので今日はこの辺で失礼します。


最後まで読んで下さった方、長々有難う御座いました。


少しでも劇を見た感覚を味わっていただけたら幸いです。