パリの Pont des Arts (ポン・
デ・ザール: 芸術橋)と言えば、
愛の聖地と申しましょうか、
恋人同士が永遠の愛を誓う
ロマンティックな場所として、
知られています。
ふたりの名前が記された南京錠を
欄干の金網に取り付け、その鍵を
セーヌ川に投げ込むと永遠の愛が
手に入ると言われています。
そんなことをしようがしよまいが、
別れる時は別れます。
しかし、盛り上がるふたりには
そんな話は耳に入りません。
世界中のカップルが
アムール(愛)の国 へやって来て、
南京錠を取り付けた結果、愛の重み
に耐え切れず、ついに金網崩壊。
ご覧のように、パリ市は南京錠の
取り付けができないよう、
金網を撤去してしまいました。
ずいぶんとパリの景観に
そぐわないデザインのパネルを
はめ込んだものね、と思っていた
ところ、これは一時的なもので、
最終的にはガラス板が設置される
そうです。
あ~、良かった。
ところが、橋の横の金網がある
部分には相変わらず、愛の南京錠が
ぎっしりです。
そんなポン・デ・ザールのセーヌ川
左岸正面にありますのが、
フランス学士院です。
存在感のある建物ですが、
観光客の方が足を踏み入れる
機会はあまりないかと思います。
このフランス学士院の中庭を
通り抜けますと
フランス最古の図書館
『Bibliothèque Mazarine
(マザラン図書館)』があります。
ガイドブックにも載っていないので、
存在すら知らない方も多いかも
しれませんが、とても素敵な
図書館なのです。
この図書館の前身となったのは
17世紀の枢機卿(すうききょう)
マザランの個人図書館でした。
枢機卿とはカトリック教会における
教皇に次ぐ地位の称号です。
一般に公開されるようになったのは
1643年で、フランス革命期には
6万を超える文献を保護し、
公立図書館となった後に、
貴族や修道院などの膨大な蔵書を
受け入れたそうです。
ちなみに、マザラン卿の亡骸は
フランス学士院に葬られています。
こちらは図書館へと続く階段部分。
ここまでは撮影可能で、図書館
内部の撮影は禁止されています。
気になる内部の写真はFlickr
(Rémi Mathis)よりお借り
いかがでしょう?
私も初めて足を踏み入れた時には
思わず、心の中で感嘆の声を
あげてしまいました。
なんて素敵な図書館でしょう。
撮影禁止は残念ですが、
これは仕方がありません。
歴史を感じる蔵書の数々。
天井に近いあたりの本は
梯子を使っても届かないし、
どうやって取るのかしら?
と疑問に思っていたところ、
タイミング良く、謎が解けました。
ある部分の本棚がトリック
アートになっているのです。
一見したところでは本棚と見分けが
つきませんが、実は扉に本棚が
描かれていて、扉の裏にある階段
からアプローチできます。
その扉の前を通りがかった時に、
ちょうど職員の方が出て来られて、
タネ明かしをしてくれました。
旅行者の方も見学できますが、
入口で身分証の提示を求められ
ますので、パスポートをお忘れなく!
利用者の方の迷惑にならないよう、
マナーを守って、見学して
くださいね。
皆さまの応援が更新の励みになります。
一日一回、それぞれに応援クリック、よろしくお願いいたします。
初めての方は こちら も読んでくださいね。
フォローしていただくと更新通知が届きます。
◆ Bibliothèque Mazarine
住所 | 23 Quai de Conti 75006 Paris |
TEL | 01 44 41 44 06 |
開館時間 | 10:00-18:00 |
休館日 | 土曜日、日曜日 |
最寄り駅 | Pont-Neuf ⑦、Louvre Rivoli ① |
Website | http://www.bibliotheque-mazarine.fr/ |