結婚後、移民局指定の語学学校
(▶ こちら )に通うことになり、
そこでなにかと自己紹介をする
機会が増えました。
クラスメイトとはファーストネーム
で呼び合いますが、失礼ながら、
なかなか覚えられない名前もあり、
別のクラスメイトに「彼女の名前
なんだっけ?」と確認してから
呼びかける、なんてことも
ありました。
クラスの日本人は私だけで、
外国人が知る日本の都市といえば、
まず東京と京都が挙げられます。
その日本の代名詞ともいえる
「京都 KYOTO」と私の名前
「KYOKO」が似ていたため、
私の名前はわりとスムーズに、
先生やクラスメイトの頭に
インプットされ、早い段階で
名前を覚えてもらえました。
また、義母の知っている日本人は
「ヨーコ・オノ」だったそうで、
なぜか「キョーコ」が「ヨーコ」
にすり替わり、当初は私を「ヨーコ」
だと思い込んでいたとか。
ところで、夫との結婚が決まり、
しばらくすると母との会話に、
たびたび「ロバートさん」が
登場するようになりました。
「はて ロバートさんとは
どこのどなた?」
と思いながら、話を聞いていると、
夫(当時は婚約者)のことでした。
こらこら!
彼の名前はダヴィッドですよ!
母には「本人の前で絶対、
間違えないでよね!」
と念を押し、この事は夫には
言わないでおこうと思いました。
「キョーコ」が「ヨーコ」に変格
するのはカワイイものですが、
「ダヴィッド」が「ロバート」に
変格するには無理があります。
そして結婚後、今なら時効で
笑い話になると思い、母が夫の
名前を「ロバート」と間違って、
記憶していたことを本人に
伝えたところ、彼が言いにくそうに
「日本でみんなで食事をした時に、
Kyoko のお兄さん、僕のことを
ジェームスっ呼んでたよ。」
と言いました。
「なぬ?」
兄の隣りに夫が座り、会話の
内容は聞こえなかったけれど、
ふたりで何か話していたんだっけ。
一体、うちの家族は
どうなっているんだか。
「ロバート」だの「ジェームス」
だの、いい加減にしてもらいたい。
そんなある日、母の妹である
叔母からメールが届き、文末に
「ロバートさんにもよろしくね。」
とあります。
えっ? もう目が点です。
私はこれを読んだ時に、
伝言ゲームを思い出しました。
私は「ダヴィッド」と伝えたのに、
母から叔母に伝える時に
「ロバート」になったのだと。
母にその事を話すと「(叔母に)
そんな事は言っていない。」
と言います。
そうだ、会食した時にちゃんと
叔母に「ダヴィッドです。」
と紹介したはず。
なんだか分からないけれど、人の
名前を覚えない血筋のようです。
皆さまの応援が更新の励みになります。
一日一回、それぞれに応援クリック、よろしくお願いいたします。
初めての方は こちら も読んでくださいね。
フォローしていただくと更新通知が届きます。