フランス中西部のロワール地方。
全長1,012kmにも及ぶフランス
最長のロワール川沿いには、
財力のある王侯貴族たちが
こぞって築いた、大小100以上
もの城が現存しています。
川と城が織り成す美しい風景は
「フランスの庭園」と称され、
その一帯は2000年に、
世界遺産にも登録されました。
日本からのツアーにも
「ロワールの古城巡り」として
スケジュールに組み込まれたり、
また、パリからの日帰りバス
ツアーとしても人気があります。
1日に訪れる城は多くても3つが
限度なので、私も日本から
パリを訪れる友人や主人と
共に、何度かに機会を分けて、
巡っています。
それぞれのお城によって、
特徴が異なるとはいえ、継続
して、お城だけを巡っていると
だんだんと感動が薄れてくる
のも否めませんので、週末を
利用して、1泊2日ほどで巡る
のが、私にはちょうど良いです。
お城は点在しているため、
個人で効率良く回るには、
車があった方が便利です。
ロワールまではパリから
車で約3時間。
主人と1泊旅行に出かけ、この日、
最初に訪れたのは1498年、
ルイ12世の即位以降100年間、
王宮となったブロワ城です。
ブロワの町の中心にあります。
ルイ12世によって建てられ、
1503年に完成したルイ12世棟。
こちらが城への入口となります。
右上はルイ12世。
右下はルイ12世の紋章、
ハリネズミです。
ルイ12世の騎馬像。
名城と称えられるブロワ城は
中庭を囲むルイ12世棟 、
オルレアン公ガストン棟
(手前の建物)、
フランソワ1世棟(奥の建物)、
三部会室の4つ建物からなります。
オルレアン公ガストンは
アンリ4世の三男、
兄はルイ13世です。
それぞれがゴシック期、
ルネッサンス初期、
ルネッサンス完成期、
古典期と異なった時代の
建築様式であることが特徴で、
1841年にフランスの文化遺産
にも登録されました。
オルレアン公ガストン棟の
吹き抜けの天井。
フランソワ1世棟の壁には
フランソワ1世のシンボルである
サラマンダー(火のトカゲ)を
かたどった装飾が施されています。
火の精霊とされたサラマンダーは、
紋章学では火のように燃え盛る
勇猛や豪胆を意味し、フランソワ
1世は「Nutrico et extinguo
(我は育み、我は滅ぼす)」
という座右の銘と共に、
サラマンダーを己の紋章
としました。
フランソワ1世棟にある
八角形の二重螺旋階段は、
ブロワ城最大の見どころです。
精巧な彫刻が施されています。
ヨーロッパの城や大聖堂、
教会などではお馴染みの雨桶の
機能をもつ怪物をかたどった
ガーゴイル。
フランス語では gargouille
(ガルグイユ)、日本語では
樋嘴(ひはし)と言うそうです。
私も主人もこの gargouille が
好きで、怪物ながらもお茶目感
のある gargouille を見つけては
「ちょっとアレ見て~!ウフフ」
と盛り上がっています。
ブロワ城には16世紀から
19世紀にかけてのタピストリー
や彫刻、絵画、装飾品など
約35,000点もの美術品が
コレクションされており、
ロワール渓谷にある城館の中で
唯一、美術館も併設しています。
右はグランドピアノよりも
小ぶりのチェンバロです。
こちらは城内の中で最も古い
三部会室にある三身分ホール。
かつて第一身分の聖職者、
第二身分の貴族、第三身分の
平民という三つの身分の代表者が
重要議題を議論した場所です。
中庭を抜けるとブロワの町が
望めます。
ロワール川も見えます。
12~13世紀に建てられた
聖ニコラ教会。
屋根も印象的ですが、どこの
お家もポコポコと突き出た
煙突があります。
城の敷地内にある
サン・カレー礼拝堂。
ステンドグラスが美しいです。
お城の見学を終えて、城外に
出ると何やら騒がしいです。
音のする方に向かってみると
恐竜が窓から顔を出して、
暴れていました!
結構、手が込んでいます。
なんか、楽し~い !
ロワール川のほとりに
やって来ました。
ジャック・ガブリエル橋、
左手に見えるのは
聖ニコラ教会です。
川のほとりの公園に、
クモの巣型の遊具を発見。
誰もいなかったので、
いい大人ですが、運動という
名のもと、遊んじゃいました。
次の目的地、ショーモン城に
車を走らせます。
ロワール古城巡り ショーモン城 へ続きます。
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