驚愕の出来事 【前編】 

 

からの続きです。

 

アパルトマンの屋上から、

 

ワイヤーで吊るされたSAT隊員が、

 

鉄棒で窓ガラスを割り、我が家の

 

真上の部屋、K氏宅に突入する

 

という映画さながらの光景を

 

目撃した私はすっかり動揺

 

してしまいました。 ワワ

GIGN2
 イメージ画像 

注) 実際には拳銃は持っていません。

この状況を誰かと共有したいのに、

 

あいにく主人は外出中。

心細さから、その場にいない主人が、

 

なんだか急に恨めしく思えます。
       矢印
遊びではなく、仕事で出かけているのに、

恨めしく思われる可哀相なフランス夫

とにかく、私はこの状況にひとりで

 

向き合わねばならぬのだ。

我が家にも SAT が、やって

 

来るであろうことを察した私は

 

その時を待ちました。

ほどなくして、呼び鈴が鳴り、

 

恐る恐るドアを開けると

 

そこには予想通り、SAT隊員が

 

立っていました。

 

 しかもイケメン、これは予想外です。

「すみませんが、ちょっと問題が

 

あり、あなたの家を使わせて

 

いただきたいのですが。」
 
えっ!家を使うですと? 

 

それはいわゆる捜査協力だから、

 

拒否はできないのよね ?

と頭では思っていたのですが、

 

私はその問いには答えず、

 

「何があったのですか?」

 

「彼は亡くなったの?」

 

と矢継ぎ早に、SAT隊員に、

 

質問していました。

「はい。亡くなりました。」

 

と、いとも簡単に、部外者の私に、

 

情報を公開するイケメンSAT。

私は聞き込み捜査の一環で、

 

階下に住む我が家に、やって来た

 

と思っていたので、家を使わせて

 

もらいたいという想定外の

 

言葉に動揺しました。

私が「なぜ、この部屋を使う

 

必要があるのですか?」

 

と尋ねると、イケメンSATは

 

「窓から彼を出すので。」

 

と答えました。

「そう、窓から。 じゃっ、仕方ないか。」

 

って。。。えっ?





え゛ーーーーーーーーー!





ちょっ、ちょっと待って! 

 

窓からって、どういうこと?

: 「ド、ド、ド、ドアから

   出せないのですか?」

SAT : 「問題がありまして。

    今、同僚が試みていますが、
    解決できない場合はこの部屋を

    使わせていただくことになります。」

: 「(ヌォォォォォォ ← 心の叫び)

   それは彼がこの部屋を

   通るという事ですか?」

SAT 「そういうことになります。」

: 「え゛・・・ 

   (仕方なく)わかりました。」

「20分程したら、また来ます。」

 

と言って、イケメンSATは

 

立ち去りました。

私はソファに倒れ込み、

 

あれこれ思いを巡らせました。

そして、イケメンSATから、

 

事情を説明される前に、

 

「彼は亡くなったの?」

 

なんていう質問をしたことを

 

ひどく悔やみました。

まるで、K氏が亡くなっていた

 

ことを知っていたかのように、

 

イケメンSATに思われ、

 

容疑者リストに、私が

 

加わるのではないかと。

また、我が家の窓から、K氏の

 

部屋に侵入し、密室殺人が可能か

 

検証に来るのではないかと。

いったん始まった 妄想劇場

 

止まりません。

ダーリン、早く帰ってきて~。
 
いやいや  私は一切、やましい

 

事なんて、していないし。(当たり前)

気持ちを落ち着かせて、

 

状況の整理をすることにしました。

 なぜ、SATが玄関から

 

進入せずに、窓ガラスを割って

 

入るという強行手段をとったのか?

たとえ、合鍵がなくても鍵屋を

 

呼べば、中に、入ることはできます。

それをせずに、屋上から、ワイヤーを

 

吊るして、窓ガラスを割って入る

 

という手段を選んだということは

 

何らかの理由によって、鍵が

 

使えない状況にあったことが

 

容易に、推測できます。

 なぜ、遺体を玄関から

 

出すことができないのか?

普通に考えれば、中からドアを

 

開ければ済むことですが、これも

 

何らかの理由、例えば、K氏が

 

ドアの内側から何かを施した?

 

というようなことから、ドアが

 

開かないことが考えられます。

そんな にわか探偵ごっご

 

していると呼び鈴が鳴りました。

再び、イケメンSAT登場です。

 

「中に入らせていただきますね。」と。

そして、窓を全開にし、時々、

 

上を見上げながら、無線で、

 

仲間と連絡を取り合い、

 

窓際の椅子を移動させて、

 

空間作りを始めるSAT。

季節は1月。せっかく、暖めた

 

お部屋も窓全開で、外気に

 

さらされ、寒いのなんのって。

私は別の部屋に移動して、

 

我が家でありながら、遠慮がちに、

 

ドアの隙間から様子を

 

うかがっておりました。

30分ほど居たでしょうか。

「ドアから出せることになりました。」

 

と言い残し、イケメンSATは

 

去っていきました。

とりあえず、ほっと一安心。

 

何も知らない主人が帰宅し、私は

 

「今日ね、大変だったんだよー!」

 

と堰を切ったように、

 

話し始めました。

しばらく、夫婦で、にわか探偵

 

になったことは言うまでも

 

ありませんが、K氏の死因が

 

なんだったのかは

 

今も謎のままです。

 

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