夜中に寝ぼけた犬に指を2本咬まれ、左手の人差し指の腹には穴があき、中指の甲にも咬み傷はできましたが、ヘバーデン結節に牙があたったことが尋常でない痛みでした。

ひととおりの応急処置をし、冷やした2本の指をガーゼで巻いて寝室に戻りました。

犬は「ごめんよ」というように、低い位置から上目づかいでわたしを見上げて身体を擦り寄せてきました。

いつものケンカなら許す許さないなんて関係ないのですが、その夜は素直になることができず、「今日は一緒に寝たくないからあっちに行って!」とまるで人間の男女の間柄のような態度をとってしまいました。



翌朝はちゃんと仲直りをし、わたしも犬に謝りました。

犬も歳をとると寝ぼけることがあるそうです。
今回は咬みついた犬よりも不用意に触ったわたしが悪かったのです。


散歩に行ってくれると言う娘に犬のことを任せ、わたしはまだ疼く指にテープを貼って、救急外来で診てもらうことにしました。



「今頃来られてもねえ、どうしょうもないですわ」と休日対応のドクターに言われました。
結節の痛みや犬の唾液に含まれる菌のことも気になって相談しましたが、わたしの次に発熱で来られた救急患者の方がトリアージ度が高かったのでしょう。

抗生物質2日分の処方を受け、足早に病院をあとにしました。





帰宅後は、恒例の孫とのプール遊びです。

念のために傷口にパッドを貼り、ゴム手袋を着用しました。

浅い自宅の簡易プールでも事故で亡くなってしまう幼児がいると耳にしますので、娘は孫の監視役、わたしは犬の監視役(笑)とふた手に分かれるようにしています。

この日も犬は被害に遭い、先週に続き変なヘアスタイルに変身してしまいました。

「この前のように水浸しになってたまるか!」と言わんばかりに、わたしの膝の上に避難してきました。


毛の間から見える孫は、大量の水を飲んでしまいむせていました。

大声で泣き出してもすぐに涙が出なくなるのか、しばらく嘘泣きにつきあってあげます。
泣いた子供だってそう簡単にヘラヘラできない時もあるのでしょう、大人がうまく折れてあげる時と、きちんと叱る時との、見極めが大切です。


犬の恋人と、再び子育て・・・若かった頃の日々がよみがえります。

恋人の方は、今夜はわたしの腿を抱き抱え、いびきをかきながら眠っています・・・これはこれで咬みつかれそうで怖い時があるのです。




ではまた、ごきげんよう。