米大リーグのパドレス対メッツ戦が30日(日本時間31日)、サンディエゴのペトコパークで行われ、パドレスの先発・ダルビッシュ有は今季初勝利、日米通算204勝の最多記録を樹立しました。
ダルビッシュは、昨季までに日本で93勝、米国で110勝の計203勝を挙げ、広島やドジャースなどで活躍した黒田博樹と勝ち星で並んでいました。しかし、今季は右肘炎症などのため開幕前から負傷者リスト(IL)入りし、7月7日(同8日)にメジャー復帰。その後、4試合に先発し、5回を投げ切ったのは1度だけで、前回登板は復帰後ワーストの3回1/3で8失点を喫するなど、これまで0勝に終わっていました。
そうした中で迎えたこの日の先発。序盤からカーブを有効に使い、緩急を付けた投球を披露しました。変化球の精度が高く、常に投手有利の状況を作って無四球と、メッツ打線に付け入る隙を与えませんでした。投球内容は投球回数7回、投球数76、被安打2、奪三振7、無四球、無失点。続投すれば完封出来たかのような完璧なものでした。
試合後、ダルビッシュは「ここまで勝てていなかったので、勝ててホッとしています。(204勝には)野茂英雄さん(201勝)とか黒田さんとか、たくさん素晴らしい投手がいる中でその人たちの背中を追いかけてきた。まだ追い着いたとは思いませんけど、数字で近くに並べたのは良かった」と、謙虚に語っていました。
東北高校(宮城)から日本ハム入り直後は「やんちゃ」なイメージがあった一方、早い時期から科学的トレーニング、サプリメントを導入。こうした自己研鑽が「204勝」まで、たどりついた要因と思われます。42歳になる2028年までパドレスとの契約が残っているなど、まだまだ投手としての投げ続けるダルビッシュが、どこまで数字を伸ばすか、注目されます。
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1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。