フランス製 「Devialet Astra Opéra de Paris」 は、プリアンプ、パワーアンプ、DAC、ストリーマー、フォノステージのすべてをわずか47mmの極薄筐体に統合した同社のフラグシップ・インテグレーテッドアンプになります。
かねてより、Devialet Astraを左右(L/R)チャンネルを完全に独立させてDual Mono構成にしようと考えておりまして、9月からの値上げ前に思い切ってオーダーした2台目がやっと届いたのでセッティングしてみました。

Devialet Astraは、単に「正確な音」を出すアンプではありません。クラスAアンプが持つオーガニックな温もりや情熱と最先端デジタル技術がもたらす圧倒的なスピード・歪みの無さを極限まで高次元で融合させたオーディオ装置です。デジタルファイルを再生していることを忘れさせ、音楽の「熱量」と「情緒」をストレートに伝えます。高解像度・ワイドレンジでありながら、滑らかで濃厚なアナログ・テイストな質感を奏でてくれます。
Dual Mono構成で、Sara Bareilles(サラ・バレリス)が2013年5月にアトランタのバラエティ・プレイハウスで行ったソロ・ツアーの模様を収めたライブ名盤『Brave Enough: Live at the Variety Playhouse』をqobuzから再生してみました。
Sara Bareillesの声量感豊かで澄み切ったヴォーカルは、音場のセンターに一点のブレもなく定位します。
マイクとの距離感、歌詞を紡ぐ際の唇の動き、そして力強く張り上げた瞬間の胸腔の響きからフッと抜ける息づかいまで、声の「肉質感」が極めて生々しく再現されます。まるで彼女がすぐ目の前で自分に向かって歌っているかのような錯覚を覚えます。
グランドピアノの低音弦が叩かれた瞬間のアタック感が極めて俊敏で、打鍵後の重厚な和音がピアノのボディを通してふくよかに響き渡る様子が見事に伝わります。高域の音粒は結晶のようにクリアで、余韻が会場の天井へと吸い込まれていくグラデーションが鮮明に部屋中に展開されます。アコースティックギターは、弦が弾かれた瞬間の金属的なアタックと、指が滑るスクラッチノイズを明瞭に聴き取れ、アコースティック楽器特有の繊細な表情を余すところなく捉えます。
Dual Mono構成にすると、背景がどこまでも透明で「漆黒の暗闇」のようになり、ステレオ構成1台では埋もれていた微少な信号—「会場の空気感、演奏者の衣擦れの音、指が弦を滑るタッチの質感」がハッキリと視覚化されるように立ち現れ、左右・奥行き・高さ方向の音場が圧倒的に広がります。左右のクロストークがゼロになることで、個々の楽器の定位が恐ろしいほど明確になり、一聴してその効果を感じ取れました。
もっと鳴らし込んでみたいと思います。







