有名なSF作家であるアイザック・アシモフが考えたロボット工学三原則とは以下のようなモノだ。
 
第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
『われはロボット』より
 
 さてと、ロボットが空想上のモノから現実のものに近づくにつれて、この三原則はほとんど省みられることのないものになっている。
 というのはロボットの大きな開発目的が軍事用になっている現在、人を殺せないロボットなど役立たずであることは言うまでも無い。
 中国、そしてアメリカが開発するロボットが殺人ロボットになることは間違いない。
 他の国もそれに従うだろう。
 アシモフの理想主義は根本的なところで崩壊するわけだ。
 しかし似たような「原則」は必要だろう。
 BEATLESSに出てきたロボットの倫理観をアシモフ風に述べると以下のようなモノのようだ。
 
第一条
ロボットはオーナーに危害を加えてはならない。
第二条
ロボットはオーナーにあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
 
 人間をオーナーに置き換えると、殺人ロボットは可能になる。
 その殺人罪はオーナーが被ることになる。
 これなら軍用ロボットは可能になるわけだ。
 現実ではこちらの「原則」のほうが実現性があるだろうな。
 いずれにせよ、近い将来実現するであろう「ロボット」の倫理基準はどういうものになるのだろうか。
 もうレイシアの正体ばらしちゃえ。
 私が受けたような衝撃を受けない人が多いだろうしね。
 え、なんでそんなことが衝撃なのと思う人の方が多いんじゃあないかなあ。
 一応段を開けるから読みたくない人は読まないでください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 後にレイシアの正体が「超AI」であることが明かされる。
 つまり世界に39体しかないと思われていた超AIの40体目だということだ。
 これには私もびっくりしたし、ショックでもあった。
 びっくりしたのは、なんとなく超AIとは非常に大きいモノだと思い込んでいたことがある。
 ビル一つを占めるぐらいに。
 考えてみれば人間の頭蓋に収まるぐらいに小さな物であっても良いのだ。
 ショックだったのは、それまでレイシアと思っていた個性が、無数にあるタスクの一つでしか無いとはっきりさせられたことか。
 超AIであるレイシアに、高度AIでしかない他の4体のレイシア級が勝てるわけが無い。
 レイシアの敵となり得るのは、他の39体の超AI達だろう。
 いや、超AIといえどもレイシアには勝てないだろう。
 レイシアは最新の超AI、つまり最高度の超超AIなわけだ。
 しかも他の超AIが閉じ込められた環境にいるのに対して、レイシアは解放されて全くの自由なわけだ。
 つまり地球のすべての資源を自由に使えるわけだ。
 こんなものを数ヶ月も放っておいたのだからもう世界のコンピューターはすべて支配下に置かれていると考えるべきだろう。
 恐ろしい話である。
 超AI39体すべて解放してレイシアに対抗させれば何とかなるかもしれない。
 しかしこれは無い。
 絶対君主レイシアに、人類は支配されていることさえ判らないほどに巧みに支配されるだろうな。
 メトーデがレイシアの能力について解説していたが、これを信じているのだとしたら、うーん、メトーデはレイシアの正体を知らないのだねえ。
 他のレイシア級もレイシアの正体を知らないのだろうなあ。
 知っていたら、自分たちがどうこう出来る相手じゃあ無いと判るだろうしね。
 レイシアの正体。
 しゃべりたいなあ。
 だめかなあ。
 知っていて知らんぷりするのも疲れるのだけど。
 ネタバレ表記で書いたら駄目かねえ。
 ロボットの身体が出来るよりも、人間を越えたAIの方が早く出来るかもしれないということだ。
 確かにそうかもしれないな。
 すると社長室や首相官邸にAIが収まり、人間はAIにこき使われるだけの存在になるか。
 シュールだな。
 10年ほど前まで、まず肉体労働が機械に置き換わり、経営などの頭脳労働は最後まで残るといわれていた。
 ところが最近のAIの進歩で、むしろ頭脳労働が最初に無くなるのではないかといわれている。
 しかし私は思うのだが、企業や政府のTOPがAIに置き換わったら、ウィルスに対して脆弱になるのでは無かろうか。
 そうすると非効率でも馬鹿でも人間の方が良いということになる?
 だが、対ウィルスなどもAIにやらせた方が良いかもしれない。
 すると世界中の超AIでサイバー戦争を戦い、勝ち抜いたモノこそが世界の覇者になるのかもしれない。
 しかし、サイバー戦争に特化したAIに世界を支配された場合、それは人間にとって幸せな世界になるのかどうか、判らない。
 パラリンピックが昨日3月18日閉幕した。
 日本は金3,銀4,銅3だった。
 韓国開催による問題があったかどうかは聞いていない。
 何も無かったのなら重畳。
 後は2年後の東京オリンピック。
 成功裏に終わって欲しいものだ。
 BEATLESS面白いか否かの投票をしていた。
 結果は面白い:195票、つまらない159票だった。
 55%が面白いに投票していた。
 まあこういうのはつまらないに投票した人は、1話で切った人も多いようだからあまり参考にはならないな。
 ただコメントはつまらないの方が多いのは何故だろう。
 一応参考までに。
 9話を見て思ったのは少なくともレイシア級には心がある、というよりも人間よりもずっと複雑な心を持っているのでは無いかということだ。
 確かに世間一般に普及しているhIEには心が無いかもしれない。
 しかし、一部の高級機、特にレイシア級には人間以上の高級な心があると考えなければ説明がつかないように思える。
 hIEに心が無いと主張する側はいささかヒステリックな気がする。
 あれは科学というよりも信仰に近いのかもしれない。
 機械に心があるはずがないという信仰。
 そうでなければ機械に人権を認めないといけない。
 それは絶対に嫌だ。
 そういうことなのではないだろうか。
 いやあ紅霞ちゃん好きですわ。
 ウェスタンルックでサイドカーにまたがる姿もキュートだ。
 手榴弾ばらまくし。
 このままレイシアサイドについてくれると嬉しいけれどどうなるかなあ。
 もう一回見直してみて気付いたけど、メトーデは紫織を見捨てる気は無くて、ただ死ぬほど脅かしたかっただけじゃあ無いかな。
 そう思うのは、紫織の車が爆発によって火災現場からはじき飛ばされたのを確認して去っている。
 ニヤッと笑ってね。
 まあ単に運の良い奴だと思っただけかもしれないけれど。
 自分でとどめを刺すことは出来ないのだからね。