思うのだが、日本人が今、中国人に負けているのは、こういう何十兆円という巨大事業を興す肝の据わり方だと思う。
 今中国が工業製品を安く作れるのは安い人件費のため、なんて思っている日本人が多い。
 実態は大量の最新鋭機械を使って大量生産効果で安く出来ているのだ。
 日本では何故それが出来ないのか?
 日本に金が無いのかというと莫大な富がある。
 何百兆円という金がね。
 そして世界にはそれでも足りない巨大な需要があるのだ。
 このふたつと日本のテクノロジーが一緒になれば中国になど負けるはずが無い。
 だが負けっ放しだ。
 何故か。
 肝っ玉が小さいのだ。
 戦後の成功体験にあぐらをかき、日本のそこそこの市場で安穏としている。
 中国人には成功体験なぞ無い。
 中国の事業者は皆若い。
 彼らは世界市場を見ている。
 過去の産業では無く、未来の産業を夢見ている。
 だから強い。