原発は、「作るとき」と「使い終わった後」に非常にお金がかかるんですね。
 使っている間はとてもコストが低い。
 で、作る費用はすでに出ているしそれを払う算段も済んでいます。
 しかし、使い終わった後にかかる費用についてまともに考えられていない。
 原発は安いという「神話」を維持するためにね。
 ここまで言えば判るでしょう。
 原発を廃炉にしたら「使い終わった後」の費用がかかるんです。
 今までまともに考えられていなかった費用がですね。
 その費用を払いたくないから原発の維持に拘るわけです。
 原発を維持している間は「廃炉費用」はかかりませんから。
 しかしいつかは廃炉にしなければなりません。
 けれどもその費用は未来の世代(電力会社では無く国民かもしれないが)が払うことになりますから、今の電力会社は関係ないのですね。
 未来への押しつけ。
 それが原発を維持しようとする理由だと思いますね。
 またそう考えると、安倍首相が廃原発に消極的な理由も分かります。
 50基もの原発(これは多い!例えばイギリスは15基です)を一斉に廃炉にしようとすればその費用は電力会社だけで賄えるはずも無く、結局政府がかぶらざるを得なくなります。
 その出費は国家の運営を傾けるほどのものになるでしょう。
 政府が廃炉に消極的なのはそういうことだと思います。
 では何故そう言わないか。
 それは廃炉費用について電力会社と政府がいい加減に考えていたことを白日の下にさらすことになるからではないでしょうか。
 いい加減な考えを元に、無節操に原発を増やしてきたことの責任も追及されるでしょうね。
 自業自得でありますが。