先日、スイスでベーシックインカムを導入するか否かを決める国民投票が行われ、反対多数で否決されたことは記憶に新しい。

 私も、ベーシックインカムはまだ時期尚早だと思うが、こういう国民投票が行われたこと自体は非常に意義があると思う。

 今、ロボットがもの凄い勢いで進化している。

 もっとも手近なのは自動運転車だろう。

 2020年には実用化スタートすると言われる。

 これはロボットカーに他ならない。

 ロボットカーが普及したら、タクシーの運転手や、バスの運転手、トラックの運転手という莫大な人数の労働者が失業するのは目に見えている。

 その失業対策はどうするのか?

 自動運転車についての報道に、この一番重大な問題が欠けているとは思わないか?

 その失業問題に対する対策に、ベーシックインカムは考えられるべきだろう。

 ロボットカーだけでは無い。

 2020年代には、人間型ロボットが普及し、運転手以外の一般の労働者も失業するだろう。

 また、人工知能の発達は、医者、弁護士、企業経営者、教師等のいわゆる知的労働者の職も奪っていくだろう。

 人類総失業時代の幕開けである。

 この時代に対応する制度はベーシックインカムしか考えられない。

 先に時期尚早と言ったが、何十年も早いと言うことは無い。

 せいぜい10年ぐらいか。

 ベーシックインカムが導入された後でも、いわゆる生きがい問題など出てくるだろうが、それは先の話である。

 今は、来る人類総失業時代に向けて、社会制度をどうするか考えておくべきだろう。

 早すぎるということは無い。

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