私は父から「株には手を出すな」と教えられて育ってきたので、株は長いことやってませんでした。

 その私が株を始めたのは、5~6年前の頃ですか、ネット取引が当たり前になり、証券会社の人間に騙される危険なしで株取引ができるようになったため、始めてみたのですね。

 そうしたら、面白いように稼げて、右も左も判らない状態なのに、「自分って株の天才かも」なんて思ってしまいました。

 で、そのうちに暴落に巻き込まれて、百五十万ぐらい損して止めました。

 「株なんて見るのもいや」な状態で数年経ちました。

 その頃同僚に株をやっている人がいて話していたら面白い。

 ということで、株に再び興味が出てきました。

 それで株を勉強し直し再度チャレンジしました。

 もちろん世間がアベノミクスで沸いていたことも後押ししました。

 最初は、損ばかりしました。

 株の本に、成功するためには少なくとも5年の歳月と、500万ぐらいを溶かす覚悟がいると書いてありましたので、歯を食いしばって耐えました。

 その内に、コツがだんだん判ってきました。

 しかし、判っても勝てませんでした。

 正確に言うと、勝てるけれど勝ちが大負けによって吹き飛んでしまう状態が続きました。

 コツに従って自分なりのルールを作るのですが、そのルールを守れずに大敗してしまうのですね。

 最初は欲を出すからだと思っていました。

 しかし違うのですね。

 株は面白すぎるのです。

 止めるべきところで止められないほどに。

 株の怖さはその面白さにあると個人的に思います。

 面白すぎて、ここで引くべきだと頭では判っていても、身体が言うことを聞かないのですね。

 それからは言うことに逆らう身体をいかにしつけるかが課題になりました。

 一つは、終わったら速やかにパソコンの前から離れ外出することにしました。

 家にいるとついつい株をやってしまい損するのですね。

 しかし、問題は最初に終わらせるべき時に終わらせることです。

 ある程度は意志力でコントロールできるようになりました。

 けれども、この問題は未だ完全な解決を見ていません。

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