太陽電池の価格がこんなにも急激に下がるのであれば、太陽光発電固定価格買い取り制度など不要だったと言えよう。

 自然な市場価格に任せた方が、無駄な出費も避けられたし、不公平感を持つ人もいなかったろう。

 しかしどうだろうか。

 太陽電池の急激な値下がり自体が、この制度によって需要が急激に高まったためである可能性は高い。

 それを検証することは出来ないが。

 だとしたら、この制度は有益だったとも言えるだろう。

 また失政だったとしても、それは未来を開くための試行錯誤の上の失敗であり、結果として電力の太陽光発電への移行に成功したのであれば、許される範囲の「失敗」であったと言えるだろう。

 太陽光発電が市場価格で成功することは、日本だけの利益ではなく、全世界にとっての利益であるのだから、言わば「モルモット」役をやった日本は、その失敗をも誇って良いだろう。