9月7日はあの尖閣諸島中国船衝突事件から1周年だった。

 正直私も忘れていた。

 朝日新聞に、その後の船長が載っていた。

 英雄として迎え入れられた、と聞いていたが、今は自宅で軟禁状態にあるという。

 はっきり言って、日本の法で裁かれた方がよっぽど良かったな。

 中国でこういう扱いになったら、事実上の終身刑と言っていいだろう。

 なまじ釈放され中国に返されたために、こういう事になってしまった。

 当時釈放については日本国内でぼろくそに言われたが、結果として一番良かったようだ。

 単なる結果論だろうか?

 あの事件の時に私も書いたが、中国側にとってはあの事件は大失点だった。

 あの事件のために、日本人の多くが重要視していなかった尖閣諸島問題を、大きくクローズアップしていまい、中国の領土的野心が明らかになった。

 そして中でも、アメリカが明確に尖閣諸島は日本領であり、当然に日米安保条約の範囲内であることを明言したことは、中国にとって手痛い失点だった。

 また、この領土問題で国際社会で中国の肩を持つ国がほとんど無かったことも痛い失点だった。

 中国は自分たちがもっと好かれていると思っていたらしい。

 と言うか、日本が嫌われていると思っていたのだよね。

 戦後65年の重みを判っていないかった。

 さらにノーベル賞問題でも、この尖閣諸島事件が影を落としていると思える。

 そしてこのことに対して、中国は恫喝作戦に出たが、それに従う主要国はなかった。

 単に中国がメンツを潰しただけだった。

 そういう失点の数々が、あの船長の暴走が原因だと判断しているのだろう、中国は。

 そりゃ軟禁で済んで御の字だろう。

 昔だったら、人知れず始末されていたろう。

 尖閣諸島は、今後も大きな日中間の問題となるだろうな。