先に、2010年のBBC調査で、韓国の対日肯定派が64%であることを書いたが、その調査でもっとも対日肯定派の比率が高かったのはフィリピンの77%で、2番目はインドネシアの71%だった。

 ちなみに否定派はフィリピン10%、インドネシア12%と少ない。

 インドネシアは今回は2位だったが、過去のこの調査では85%という高い比率で1位だったらしい。

 インドネシアが親日である理由は、大戦中、日本の力で宗主国であるオランダを追い払い、戦後、元に戻ろうとしたオランダを、日本軍によって訓練された兵士と、元日本兵が一緒になって戦い、独立を勝ち取ったことが大きいようだ。

 私は右翼が言うほど、日本軍政が良かったとは思わないが、アジア太平洋地域における第二次世界大戦というものは、欧米植民地勢力に対するアジア人による解放戦争と捉えることは可能だし、実際にそういう風に考える国は少なくない。

 まあ、欧米による世界支配は、世界中の、封建支配からの解放闘争であると考えることも可能だし、事実、欧米の支配から脱した国がもとの王政に戻った例は私が知る限りではない。

 そういう意味においては、一度世界は白人によって支配されて封建制が崩壊し、そしてその後、僅かに残った非白人勢力である日本によって白人支配から解放され、そして日本は短期間で撤退し、その国の独立勢力に後は任せるというのは、世界の進歩にとってもっとも良い選択だったようにも思える。

 そうでなければ、現在も世界の大半は植民地状態だった可能性は高いと思える。

 神の見えざる手、かな。

 しかし、世界を白人vs非白人に分ける考えはもう古い。今現在、そして未来に向けてはそういう考えは有害でしかあるまい。

 いや、過去に遡ってもそういう考えが100%正しかったことはない。

 日本人はお人好しの民族だと言われる。

 それを否定的に捉える者が多いが、私はそれは日本人は誇るべきだと思う。

 そして、白人というのは、ある意味日本人に負けず劣らずお人好しなのである。

 ジョン万次郎を拾った捕鯨船の船長が、彼に何をしたかを考えれば判る。

 未来の世界を形作るのはお人好しの集団である。