隠れ親日派は、ひとつにはいわゆる「日帝時代」を経験した層であるが、既に66年を経過しているためもう高齢者ばかりである。

 それでなくても「反日時代」を沈黙で切り抜けた彼らが、口を開く可能性は薄い。

 もっとも、自分にはもう寿命がないからと、最後に言いたいことを言う人もいる。

 が、それは韓国ではあまり取り上げられることはないようだ。

 もう一つは、日本の真の姿を知って親日になる層である。

 海外に出て日本の真の姿を知った層である。

 代表は呉善花氏だろうか。

 そして韓国にいて、日本文化に惹かれた層がある。

 その一つは、日本の音楽に魅了され、その影響を受けた人々がいる。

 現代のK-POPの作曲者達である。

 嫌韓派はK-POPはJ-POPのパクリにすぎないという。

 ならば、そっくりな曲が日本にあるのだろうか。

 K-POPがJ-POPの強い影響下にあることは確かだと思う。

 しかしそれをパクリというのは違うのである。

 「韓流」ブームの始まりである韓流ドラマもそうである。

 日本のドラマやマンガ・アニメに強い影響を受けたことは確かだ。

 日本に強い影響を受けたからこそ、日本人に馴染みやすいのではないか。

 私には、K-POPや韓流ドラマの作り手は「隠れ親日派」ではないかと思えるのである。

 韓流ドラマを見ると、そう考えるのが自然であると思える描写はたくさんある。

 また、韓国製だと捏造されていた日本のマンガ・アニメが日本製だということを知った層があるのではないか。

 そう考えなければ64%もの「親日派」の存在は考えにくいのではないだろうか。

 そして彼らは29%の「反日派」の力を恐れて沈黙を守っているわけである。

 また反日派に強制されて反日発言をする者もいる。

 日本の嫌韓派は、それを捉えて、「こいつは反日派だ。こんな奴は入国拒否しろ」などと言うわけだ。

 韓国で公的に親日発言などしたらどういう目にあうかを知っている者として、それは肯定しがたいのである。

 もちろん本当に反日派である場合もあるだろうが、それは多くないように思える。

 さて、日本の「嫌韓派」は、この29%の「反日派」を相手にしているわけである。

 29%の反日派が韓国人の大多数だと思い込んで、反日派と同レベルで嫌韓を叫ぶ嫌韓派が日本の国益にかなうとは思えない。

 彼らは自分たちは愛国者だと主張するが、どうであろうか。

 私には彼らは亡国の輩にしか見えないのである。

 今回のデモが韓国の反日派に対するものならそれは理解できるが、反「隠れ親日派」にしかなっていないのではないかと私は危惧するものである。

 彼らが「隠れ親日派」を反日に押しやらねば幸いである。