アニメ監督をその演出力でランクづけするなら

幾原邦彦>(タルコフスキー)>出崎統>佐藤順一>高畑勲>富野由悠季>宮崎駿>新房昭之

という感じだろうか。

 宮崎駿はかつての4大監督の中で一番低いが、「ギャグ」がもっとも出来るからそれを評価するならばもっと上に来ても良い。

 幾原邦彦も笑いを取るのがとてつもなくうまい。

 そのうまさは宮崎駿の比ではない。

 そもそも、彼のような超天才級の監督は、あまりのうまさにかえって「判る」ファンにのみ支持されるという傾向が強い。

 タルコフスキーなどその典型だろう。

 しかし、天才の中で笑いを取ることが得意な者だけは、大衆的な人気を博すことが出来る。

 宮崎駿などその典型だろう。

 ただ、笑いが得意だと軽く扱われる傾向があるのも確かだ。

 今回の「輪るピングドラム」評を見ても「ウテナ」の幾原邦彦という言葉は溢れているが、「セーラームーン」の幾原邦彦という言葉はほとんど見られない。

 あたかも幾原邦彦の作品史の中でセーラームーンが黒歴史となっているかのようだ。

 セーラームーンの扱いの軽さは、それが笑いの扱いの軽さにつながっているような気がする。