しかし最初の殺人には情状酌量の余地があるが、第二の殺人にはそれがない。

 何の罪もないニコルを、邪魔だからと冷静に殺し、さらに首を切り取って持ち出すなどまさに悪魔の所行だ。

 悪魔の子を殺した(と王様は思っていたはずだ。死体が見つからないのは悪魔だからこそ)王様は、自らが悪魔になるというような強迫観念に駆られ、実際に悪魔と化してしまったのかもしれない。

 しかし・・・・・・、ニコルをなんで国王自身が手に掛けたのだろう?

 普通、アカデミー省の人間がやるように思うのだが。

 やはり悪魔と化していたのだろうか?

 悪魔と化した、国家元首を頂いた国はどうなるのだろうか?