昔(1980年代)、私は日本アニメ界の四大監督として、高畑勲、出崎統、宮崎駿、富野喜幸の4人を挙げていた。

 それぞれ全くタイプは異なるが、傑出した才能を持ったクリエイター達だった。

 その中でも映像感覚の天才性で群を抜いていたのが出崎統だった。

 それはよく言われる新技法の数々よりも、基本的な演出力、その凄さにおいて、彼に比肩する監督を私は幾原邦彦しか知らない。