メインロケットエンジンが動いている間はロケットエンジンの首振りで姿勢制御できますが、では止まっているときはどうするのでしょうか?

 現実の人工衛星ではどうやっているかご存知でしょうか?

 そこで使うのがリアクション・ホイールです。機体の中でホイールを回転させます。そうすると機体は逆方向に回転します。頃合いを見てホイールの回転を止めると、本体の向きが変わっていることになります。

 考えてみれば当たり前のことですが。

 この方式だと使うのは電気だけですし、極めて精密な制御ができますね。

 はやぶさでもリアクション・ホイールを使って姿勢制御しています。(3つのホイールのうち2つまで故障しているそうですが。満身創痍ですね)

 ホイールではなく、棒状のものを動かすことで姿勢制御するリアクション・ブームというものもあります。

 そして3番目に姿勢制御用の小型ロケットを使う方法があります。スタジオぬえなんかは、この方式しか知らないで、自分たちはロケットに詳しいと自惚れに浸っていたわけですね。

 さてと、スタジオぬえの息のかかったガンダムの解説本に、AMBACシステムなるものが登場します。要するにモビルスーツの手足を動かすことで姿勢制御する方式ですが、言うまでもなくリアクション・ブームと同じものですね。

 彼らは自分で思いついたようで、それは誉めてあげたいですが、教科書に載っていることを「発明」したところで不勉強を責められこそしろ誉めるものはいないでしょうね。

 しかし未だにこのAMBACシステムで解説している本があるのですねえ。スタジオぬえの呪いはいつまで続くのでしょうか。