alanについて語る際、中国におけるチベット問題について避けて通るわけにはいかないでしょうね。

 チベット問題は、中国のナショナリズム(利己的な国家主義)の問題がもっとも典型的に現れているものでしょう。

 1950年代という冷戦時代に力ずくで併合するという誰が見ても「間違った」政策ですが、時代のせいにして間違いを正すべきでしたね。しかし、今現在も間違っていたと認めません。そして、亡命した正統な政府を世界中の良識に逆らってテロリストよばわりするという間違いに間違いを重ねる政策を行っています。

 ダライ・ラマはノーベル平和賞を受賞するなど世界の世論を味方につけています。

 先日もオバマ大統領と会談しました。

 チベットの独立を目的としているのでは無いとも明言しています。

 それに対して中国政府は、ダライ・ラマは独立目的であると言い張り、頑なに拒み続けているだけです。

 この一点だけでも、世界を敵にまわている訳です。

 そしてチベット内には外国人記者は入れない報道管制を敷いているそうです。
 これでは世界に、報道されては困ることをやっていると言っているようなものでしょう。

 最後に残った共産主義国家がこういう問題をはらんでいるのは当然かもしれません。

 理想としては、中国国内で「良識派」が「反良識派」を倒して政策を変えることですが、実際にそうなるかどうかは、「利己的国家主義」から脱却できる中国人がどのくらいの割合でいるかということにかかっています。

 中国という国が、良識ある世界の一員となれるかどうか、それが試金石でしょうね。