日本は「失われた10年」どころか「失われた20年」だという話を最近聞く。
 確かに経済的に言えばその通りだろう。GDPは頭打ちであり、中国に抜かれそうである。ひどい不況は終わりが見えない。

 しかし、日本文化の世界への浸透という面で考えると、この20年は黄金の20年だったと言えるだろう。

 数々の日本文化が、けっしてエキゾティシズムではなく、日常的なものとして世界中に拡がっていった。

 例えば日本食。世界に浸透し、世界中に日本食関係の店ができている。

 それに言うまでもなくマンガ、アニメの世界への浸透。

 中国のような、基本的に反日の国でも、マンガ、アニメは別。それが百万人の外交官よりも日中関係に大きな役割を果たしている。

 こういった日本文化は、何十年もかけて日本で磨かれ、それが海外でいいと認められて拡がっているものだ。だから強い。

 経済力ではなく、こういう文化力というものも、「国力」であると思いますね。