またO2遺伝子というのがあり、その中のO2bというのが、これも日本人の3分の一を占めます。これは韓国人にも多く、私は個人的に、これがいわゆる「倭人」遺伝子だと思います。

 つまり倭人=日本人ではなく、あくまで日本人を形成する重要な要素の一つが「倭人」遺伝子だと思うわけです。

 この遺伝子は長江流域に存在し、これも東西に分裂し、長江上流に向かったのがO2aで、下流に向かい、海を越えて広がったのがO2bということらしいです。

 周の時代のことを書いた文献に、倭人は長江流域の民族ととれる記述があるものがあります。

 O2b遺伝子は長江河口から対馬海流や黒潮に乗って、朝鮮半島南部や日本に広がったのでしょう。

 それとO3遺伝子というのも日本人の20%前後あり、これは華北中国人の多数派遺伝子です。
 これが日本人の遺伝子に混ざったのは、長江流域で倭人遺伝子に混ざったのかも知れませんね。

 それと数%ですが、C1、C3という北方遊牧民の遺伝子もあります。

 この遺伝子は縄文人よりさらに古く(2~3万年前)から日本に住んでいた先住民の遺伝子だということです。

 こういうデータを見ると、いろいろな想像ができますね。