ayuとalanの共通点の一つに、共にポピュラーシンガーになろうなどとは全く思っていなかったということがあります。

 ayuの場合は、女優としてそこそこ売れていたところに、松浦現社長(当時は専務)に見いだされたわけです。

 それも当初は「君、歌手にならないか」「嫌です」とけんもほろろだったayuを、あの手この手で口説き落としたのは有名な話ですね。

 通常、ポピュラーシンガーやポピュラーミュージシャンは、当初からそれを目指して来た人が大半です。

 しかし、ポピュラーシンガー/ミュージシャンを目指すと、本人も無自覚なうちに、それに必要な能力しか身につけないという現象が見られます。

 つまりそこそこの作詞力、作曲力、歌唱力、演奏力、ルックス等という枠内に収まってしまいやすいのですね。

 ayuの作詞力は、ポピュラーミュージシャンに要求される作詞力の枠を、完全に超えてしまっています。


 alanも同様ですね。alanは民謡歌手の母親の歌を聴いて育ち、二胡をならって音楽的素養を磨き、そして音楽大学で声楽を学びました。

 本来なら、民謡歌手/声楽家、二胡奏者として、クラシック的な世界でやっていくはずだったと思います。

 しかしavexオーディションを受けたことから、alanの運命は大きく変わります。

 alanはポピュラーシンガーになる気は無く、ただ、プロの意見を聞いてみたくて受けたということです。

 そのalanをavexは、ポピュラー界にデビューするように口説いたわけです。

 親も一緒に日本旅行に招待して、a-nationを見せたり、神戸牛の焼き肉を食べさせたり(^^)するなどして、alanに日本に来たいと思わせたのですね。

 avexの庇護下、ポピュラーシンガーとしては、完全にオーヴァースペックな力を持つalanが、今後どうなっていくか、楽しみです。

 個人的には、来年あたりブレイクするのではと思っていますけれど。

 二人とも、ポピュラーシンガーになろうという気がなく、独自に自己を磨いていった結果、ポピュラーシンガー/ミュージシャンとしての図抜けて高い能力を身に着けたわけでしょう。