alanが歌う「愛と平和」

　alanは「愛と平和」を歌うと当初の頃から言ってきたし、それにふさわしい活動をやってきたと思います。

　alanは自分がチベット人であることを強調します。チベットが中国内で置かれている状況については知っている人も多いでしょう。

　日本において「愛と平和」等と正面切って話すことには気恥ずかしさがあります。それは日本には「愛と平和」が満ちていて、むしろうざったく感じているからでしょう。それがどれほど幸福なことかも知らずに。

　alanは自分が属する民族と国家が対立するという、日本人のほとんどがおよそ想像したこともないような不幸な状態にあります。alanにとって「愛と平和」はお題目ではありません。極めて切実な願いです。

　もしこの対立が紛争にまで発展したら、alanはどちらについたらいいのか。血を選ぶか義理を選ぶか。
　おそらく、さらに大きく「愛と平和」を歌うことになるだろうと思います。

　そういう事態にはなってほしくはありませんが。