以下の文章は、「alanの熱烈なファン」さんの所に書いたコメントに少し手を加えたものです。自分のブログにも書いたらどうかと「alanの熱烈なファン」さんから言われましたので書き込みます。

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 私がalanファンになった原因は、やはりあの「声」でしょうね。
 とは言っても私は歌唱力自慢タイプの歌手はあまり好きではありませんでした。ホイットニー・ヒューストンやマライヤ・キャリーはあまり好きではありません。

 その私がalanファンになったのは、まずそのうまさの桁外れ具合ですね。普通、ポピュラーシンガーなど歌唱力自慢してもクラシックの歌手に比べたら下手なのが普通(だから恥ずかしいのですが)ですが、alanは勝るとも劣りはしません(もちろんalanは中国で声楽の大学を出た本格的な声楽家なのですが)

 もうひとつは声の個性ですね。チベットの唱法をマスターしたその声は、クラシック系の声楽者にありがちな、うまいことはうまいがみな同じに聞こえるという欠点を感じさせません。
 さらに二胡演奏家としての力量ですね。
 それがあの美貌と相まって、alanを地上のものではない天女か何かのように感じさせます。
 にもかかわらず、alanの天真爛漫で天然で「肉ダイスキ!」なキャラは、ファンに強い親近感をも感じさせます。

 とalanの長所を述べましたが、一方で短所もいくつか感じます。

 現代においては、家庭用のオーディオ機器等で表現できる以上の声というのは、いわば過剰性能であり、不要なものなのですね。例えるなら、時速100キロが上限の日本の道路で、300キロ出る車は意味がないようなものですね。

 そして現代はシンガーソングライターの時代であるということです。
アーティストの評価は、まず、作詞力、作曲力で評価されます。歌唱技術などは重視されません。うまければ良いが、下手なら下手で個性的という評価にもなり得ます。
 自分で作詞作曲できないアーティストは、現代のポピュラー音楽市場では極めて難しい。よほど才能のあるソングライターがつかない限り。

 しかしalanは今、作詞作曲を始めています。これは日本にきてからですね。Avexはalanのシンガーソングライターとしての才能を掘り出そうとしています。おそらくalanの繊細で哲学的な「裏」の性格から、ソングライターとしての才能を感じ取っているのでしょう。

 正直言ってalanのソングライターとしての才能はまだ未知数です。才能は感じますが。歌唱力、美貌に加えて歌作りの才能もというのは欲張りすぎのような気もします。天は三物を与えるか?

 桁外れに歌がうまいシンガーソングライターというジャンルをalanは目指しているように思えますね。

 そうならなくても、alanのような「うまい」歌手がもてはやされる時代が今後来るかもしれません。CDの売上げ低下は、相対的にライブの価値を高めています。アーティストの作品のメインは従来はCDでしたが、今後ライブそのものになっていく可能性を感じます。alanはそういう時代を切り開く先兵かも知れません。