=日経電子版からの抜粋=
1964年の東京オリンピック開催を決めたのは、59年5月26日に西ドイツのミュンヘンで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の総会だった。開催年の5年前だから、タイミングとしては今(今年は2020年の7年前)よりも2年遅い。開幕日の64年10月10日から逆算すると、土曜・日曜も含めて1964日前のことだった。2020年の夏季オリンピックは7月24日から始まる予定だから、開催地が決まる9月7日は2512日前ということになる。
開催決定日から開幕日にかけての日経平均を振り返ると、グラフのように59年5月26日に786円17銭だったのが64年10月10日には1230円51銭になった。率でいうと56.5%の値上がりだ。ただ、この間は決して一本調子での上昇ではなかった。国民所得倍増計画を背景にした消費ブームに彩られた岩戸景気(58年7月~61年12月)のなかで、日経平均は57年12月21日の471円53銭から61年7月18日の1829円74銭まで一気に4倍近く駆け上がった。しかし、そこからは65年の証券不況に至るまでは、深刻な調整局面をたどった。
今回も開催決定日に先立つこれまでの日経平均の値動きは、当時とよく似ている。前回の開催決定日にはすでに株式相場は上昇局面に入っていて、日経平均の安値からの値上がり率は66.7%に達していた。今回も日経平均の3日終値は、野田佳彦前首相が衆院の解散を表明した昨年11月14日の前日(11月13日)の8661円05銭を61.4%上回っている。このまま東京開催が決まれば、見事な助走といえそうだ。
前回の開催地の決定日から開幕日に至る1964日間に実現した値動きを約1.28倍に引き延ばし、これから2512日間かけてなぞると仮定すると、日経平均は16年6月5日ごろに3万2642円前後まで上昇する計算だ。その後の展開が前回のように、証券不況に至る深刻な調整になることは証券界も投資家も望まないだろうが、参考のために計算すると、開幕日の20年7月24日の日経平均は2万1952円程度になりそう。前回同様、日銀の金融政策が緩和から引き締めに転じることが、相場の方向転換を促すのかもしれない。
