僕にとって大切なのは、ブランディングの根本にある「人間の欲求」を捉えることだ。
ある日、SNSで有名なインフルエンサーの投稿を見かけた。高級ブランドの服を着て、豪華な料理を食べ、特別な体験を謳歌している姿だった。一見、夢のような生活に見えたが、なんだか虚しさを感じてしまった。
人は本当に、こういった表面的な「モノ」や「体験」を求めているのだろうか。それとも、もっと根源的な「何か」を求めているのではないか。
僕は、人間の欲求の本質は「愛され、大切にされたい」という欲求なのではないかと考えた。生まれた時から親に愛され、守られてきた経験が、この欲求の根源になっているのだろう。
だから、ブランディングにおいても、単に「モノ」を売るのではなく、「愛され、大切にされている」という気持ちを届けることが重要なのだ。
たとえば、僕がよく利用するコーヒーショップでは、いつも心地よい空間と丁寧なサービスを提供してくれる。注文した際には、お客さんひとりひとりの好みや名前を覚えてくれていて、まるでそこに居場所があるような居心地の良さがある。
彼らのブランディングは、単にコーヒーを売るのではなく、「あなたは大切な存在です」という気持ちを込めているのだと感じた。
人々は、お金を払ってでも、そういった「愛される体験」を求めているのだろう。だからこそ、彼らの店は常に大盛況なのだ。
ブランディングで大切なのは、単なる「モノ」や「サービス」にとどまらず、人間の根源的な欲求に応えることだ。
誰もが愛されたいと願っている。優れたブランディングとは、「愛される」体験を届けることではないだろうか。
この考え方を実践すれば、顧客の心に強く訴求できるはずだ。 だからこそ、僕たちはブランディングの根本に立ち返り、人間の欲求から逆算して価値観を構築する必要があるのだ。