こちらの記事を書いている時に、ミュージカル『LUPIN』のBlu-rayが発売がいよいよということを目の当たりにして少しだけ焦りました。



…脳内で反芻しつつポチポチしていたら途中で力尽きちゃって、結果ほっぽり出しちゃったのが実はある。

そんな状況なので、急ぎ長野大楽配信の感想を成仏させてください!



宝塚にはライブ配信、ライブビューイングはあるのですがアーカイブはありません。

つまり劇場で観劇するように、公演に時間を合わせないとダメな訳で、予定が合わず涙をのんだ勢にはどうしようもないところがあります。

もちろん配信があるだけありがたいんですけどね!


そんな訳でミュージカル『LUPIN』は初アーカイブ体験だったのですが、これメッチャ良いですね。

いつでも見られる、それも好きな所で見られるだなんてノーストレス!

通勤時にこのナンバーだけ聞こう〜とかやってました。

しかも映像付きだなんて最高。


スマホで動画見る際にアップにできるなんてことも知らなくて、そんなのアリ?!とひたすらアーカイブ期間が終わるまで何度も何度も視聴しました。


それにしても東宝ってコンテンツをDLという形では販売していないんですよね?

聞けば聞くほど『LUPIN』の楽曲にハマってしまったので、音楽配信があったら嬉しいのにと探したけれど見当たりません。

かと言って流石に今時CDの販売もないようで残念。

そしてアーカイブが終わると楽曲を聞く術もなくなっちゃった訳で寂しいですね。


当たり前ですが配信は画面に映ったものしか見られないので、舞台とは違いカメラワーク任せ。

自分の見たい所ばかり見られる訳ではありません。


そんな訳で中でも面白かったのが、二幕のクライマックス前にあるナンバー♪北斗七星の先に。

まぁ正直ジョジレオに夢中なので、必死にまかさん演じるジョゼフィーヌと章平さんのレオナールばかり見ていました。


これはまかさんがタカラジェンヌだった頃の名残りかもしれません。

宝塚ってスターシステムですし、その中でもトップスターが全て。

だので、え…この場面って2人しかいないし、台詞言ってるのは推しなのに映らないの?!なんてザラです。

その芝居している相手がトップスターならカメラがそちらに向いている!

何なら背後にいるのにトップスターをセンターの画角に収めたすぎて、推しは首ちょんぱとかも普通にあります。

芝居の流れを撮影しようなんて気はない、宝塚に置いてはスターの顔が見えるかが全て!そんなジャンルで活動してるとどうなるか。


とにかくBlu-rayには残らなそうな所ばかり、凝視するファンの出来上がりです。


だので、北斗七星の場面では下手の岩山に佇むジョジレオをカメラでは抜かないだろうなぁと予想して、そこばっかり見ていました。

えぇ古川雄大さんの美しい歌声が聞こえようと関係ありません。

何なら今主役が真ん中で歌っているなら、絶対にここの2人は映らないという確信がありました。

だので尚更にガン見状態。


一体どこからラウールは現れたんだ?と気にならなくもなかったんですけど、コンマ1秒すら勿体なくてオペラを外したことすらなかったんです。

おおよそセンターで歌っているだろうとは予想してましたけど、まさかボーマニャン率いる黒鷲団に囲まれて登場しているだなんて配信を見るまで全く知りませんでしたよ!


いや、人様のバックダンサーに出迎えられているって何事?!


そもそもボーマニャンが黒鷲団を引き連れて歌っているのは知っていましたが、その後疾風のように上手へと去っているもんだとばかり思っていたのでナンバーの最後まで爆踊りしてるのも知りませんでした。

何故って、ボーマニャン登場後にクラリスが歌い始める頃には下手の袖からジョジレオが改めて現れてしまうから。

その為にボーマニャンと共に現れた黒鷲団がどうなったのかを全く知らなかったのです。

だのでダブルでビックリ、そんなのあり?


というか、私が見てなさすぎる場面が結構あるのが面白い。


ちなみにこのタイミングで、前の場面にてレオナールにボロボロにされたであろうシャツではなくなっていたのも知りませんでした。

その後、奇巌城で突如発砲すると同時に姿を表すラウールを見て、毎度新鮮に舞台上の人達と一緒に「ルパン!(綺麗な服着てる!!)」と驚いちゃってました。

そりゃそうだわ、よっしゃ奇巌城へ行くぜって着替えたのに決まってる。

そんなことすら気づかないくらい推しに夢中ですいません。


配信に関しては概ねカメラワークに満足していますが、申し訳ないけれど♪溶かすは7%溶液だけが残念。


だって、ナンバー中でも「コカイン」は大事なワードなはずなのに、何故ジョジーヌが♪それはコカイン〜とポーズをキメるタイミングで映るのがホームズなの!

しかもその後に椅子に腰掛けているレオナールの座面へジョジーヌが足を乗せるという中々そそる振付があるのですが、そこも2人は映らないんです。

まさかのホームズがコカインでいっちゃってる様子が大写しになるって、クセ強カメラワークすぎやしませんか?!


…ただ何度も配信を見ていて、物語としてはもう一方がどうなっているか映すのは必要かもしれないな…とはなりましたけど。

歌って、踊ってる方が映らない、それもキメポーズが抜かれないのは衝撃でした。

ちなみに可愛いコカインポーズはこんな感じ。


https://www.instagram.com/p/C2pXGxSxqZ5/?igsh=OHUzd3Q4bWhuYnE0 


そもそも観劇中に今ホームズどうしてるんだろう?と一度も思ったことすらなかったので(我ながらヒドい)、そういう意味でも見られて良かったのかもしれません。

大体見られてないのはホームズだけではないんです。

注射した瞬間に背景がプロジェクションマッピングのように変わっていたのも知りませんでした。

最初のふわっと薬が溶けていくような映像から、♪彩られ〜と歌う際にはホテルの部屋が妖しく照明で彩られているのも気づいてなかったという…。


細かいところだと、まず部屋に入ってきた時に「まぁ!震えているのね」とジョジーヌがホームズへと近づくのですが、本当に小西遼生さんが手元を震わせお芝居をしているのすら知りませんでした。

台詞になってるくらいなんだから、そうなんやな〜と思ってました。

すいません。

その細かさにグッときたので、ここは映像で見られて良かったポイントです。


配信で参ってしまったのは小西さんの美貌ですね。

どちらかと言えば面白さが爆発しているホームズだっていうのに、画面でアップになる姿が麗しすぎてどうにかなりそうでした。

私はシャーロック・ホームズシリーズが好きなので、ソロで歌う時などは彼を見つめていたはずなんです。

それが映像で改めて見て、こ、この方が小西さんか〜と圧倒されるのが不思議でした。

客席で感じる迫力とはまた違うオーラがあるように見えます。


ミュージカル『LUPIN』に登場するホームズは、当たり前ですけどアーサー・コナン・ドイルの世界に生きる彼とは違っていて、どこかそれらしい箇所を見つけたくて必死だった気がします。

ソファに腰掛けている際に顔の前で合わされる両手や、スマートかつ鮮やかに羽織られる外套に夢中でした。

画面越しに見ると実に魅力的にオモローへ振り切っている小西さんが凄すぎて!

あぁ、いっそエルロック・ショルメという役名だったら受け入れやすかったかもなぁとメッチャなりました。

シャーロック・ホームズなんだと捉えすぎて、演じている役者さんが素敵なことに気がつかなかったのか…。

見ていたはずなのに不思議です。


あと聞いてなかったんかい!となった場面もありました。


ルパンの隠れ家にてクラリスが言う「あなた、私を迎えに来たと言ったわ」という台詞なんですけど、一体いつラウールはそれを伝えたんだろう?とずっと思ってました。

何度目かのアーカイブ視聴でようやく気づいたんですが、ジェーブル伯爵邸から2人が手に手を取って逃げ始めるタイミングか!

そこジョジレオて忙しい最中だわ!!

そりゃ聞き損ねても仕方ない、集中すると耳もそっちばかりに気取られますもん。


本当に我ながら推しに集中しすぎ。


あと惜しむらくはレオナールのアレの場面で、下手のカメラでジョジーヌに寄った画角がなく美脚が大写しにならない!

そこは、アップがあっても良かったんちゃう?と思います。

あの御御足こそ財宝級じゃありませんか、こちらはBlu-ray収録に期待ですかね。


クライマックスの奇巌城にて、ルパンとボーマニャンが対決するのはセット上部。

ここのセット凄かったですよね、大きくて全国ツアーが出来るという相反する要望を叶え、かつ左右から別パーツが現れたり回ったりと操作するスタッフさんの頑張りも含めて叡智の結晶って感じでした。


本当にここどうでもいいっちゃいいんですけど、そのセットを移動しながら戦ってる最中に流れるナンバーが格好良いからって♪俺ルシなのが面白すぎませんか、敵役のボーマニャンの曲だなんて。

普通こういうのって、演出的に頑張れ主人公!って気持ちを上げる為にルパンのテーマソングを流すんじゃないの?

何ならまかさんの卒業作品『カジノ・ロワイヤル』でもクライマックスは高所での大立ち回りだったのですが、主人公が優勢になる際には♪BOND, MY NAME IS BONDが流れてましたもの。

んじゃルパンが優勢になる時に流れる曲は何って、北斗七星だった衝撃。

♪ジュマペールルパンだって格好良いのに!


ここのBGの流れはどうだったっけ?と気になってたので、配信で注意深く聞くことが出来たのも良かったです。


そして戦いの最後、ボーマニャンはその崖だか何だか大きな岩?から真っ逆さまに落ちてしまいます。

…危うし、黒羽麻璃央さんと立石俊樹さん!

だってまぁまぁ高さがあるんですもの、大丈夫なようにしているとは言え美形が危険な目にあうだなんて…。

これ、『レ・ミゼラブル』のバリケードの向こうすら見えると評判の梅芸の3階から見てようやく気がついたのですが、想像を絶する大きさのマットが出迎えに来る!

人の背の高さくらいの厚みがあるマットが!!


そんな訳で大楽では立石さんが、危うしボーマニャン!というタイミングにそのマットへ勢いよく倒れられます。

が、カメラの画角的にマット映らない?と心配した瞬間にサッとレンズが隣のルパンへと振り切るカメラワークが面白すぎました。

確かに映っちゃダメだけど、お蔭でボーマニャンのラストがますますふんわりしちゃってません?

そりゃミュージカル『LUPIN』ったらボーマニャン生存説でるわって感じです。


ちなみに観劇時の感想ですが、マットへの信頼も厚いのか特に受け身も取らずに(倒れたように見えるほど)バーン!と顔から飛び込まれるので、ビューティーのビューティーたる所以危うし!と震える程怖かったです。

その上ぶっ倒れられたまんま、マットごと袖に運ばれて行っちゃうのはちょっと面白いしでボーマニャンったら目が離せない存在でした。


映らないといえば、その戦っている岩山のてっぺんに大きな放射状の白い印があったんです。

それが十字架の下に財宝を隠したという伝承の再現なのか、単純なバミリなのかが気になっていたのですが、あえて配信で映るようなこともなかったので立ち回りの最中に見逃さないよう特大のバミリだったのかなぁとなりました。


映らないことで判明することもあるんですね。



以上が配信の感想でした。

他にも色々と書こうとした記憶はあるんですけど、それが何か全く思い出せないので、これにて終了といたします。


それにしても大楽の貴重な映像、このまんまお蔵入りといいますか、表に出ずに終わるんでしょうか。

スペシャルカーテンコールの様子はBlu-rayに全て収録されているようなんですが、公演自体はダイジェストなのが勿体なさすぎやしませんか。


https://natalie.mu/stage/news/582922


Blu-rayだとまかリオストロ伯爵夫人が収録されているモノクルバージョンは、帝劇しか出演されなかった黒羽麻璃央さんのボーマニャンなので貴重な組み合わせなのは有り難いんです。

有り難いけど、長野での立石俊樹さんのボーマニャンも素敵だっただけに、何とか再び見られる機会をいただきたいですね。


そりゃ1番いいのは再演だけれど、こればっかりは神のみぞ知るって感じだからなぁ。

でも朗報を信じて、待ちます!

それくらいには『LUPIN』、結構好きな作品なんです。


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