スカステにて録画しておいた『逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース』を見ました。

原作ファンの方による宙組公演『大逆転裁判』の感想を検索して読んでいると、中にはシリーズ前作である『逆転裁判3』に言及している方がちらほら。


曰く『大逆転裁判』に登場するゼングファ共和国は『逆転裁判3』にも登場するらしい。


え、そんな繋がりが?

しかも特にゲームには出てこない設定っぽいので、まさかの宝塚における逆転裁判シリーズの世界も続いてるって証??

公式サイトの作品解説に「『逆転裁判』シリーズの主人公・成歩堂龍一の先祖、成歩堂龍ノ介を主人公とし」とあるように原作は繋がってますものね。

…そうなると宝塚版『逆転裁判』の主人公はフェニックス・ライトだったので子孫に何があったのか気になるところではあります。

初めて上演するに辺り、どういう経緯があって成歩堂さんじゃなくなったのかなぁ。


それはさておき。

ご覧、アノシャーロック・ホームズさん。

フィッシュアンドチップスだよ。



夕食はケンタッキーを買うで!という母にポテトを頼み、帰宅時ローソンにてナゲットを購入。
これで簡易的フィッシュアンドチップスです。
黒ビールもあるし、これ堪能しながら一緒に『逆転裁判』見ような。

ちなみに宝塚の『逆転裁判』シリーズはスカステでながら見くらいの経験しかなく、かろうじて主題歌は知ってるレベル。
原作のゲームは『大逆転裁判』しかプレイしていないので、マイルズ・エッジワースさんにはある意味初めましてな気分です。

まず幕開け。
知ってたけど悠未ひろさん、背が高い!
ちょいちょいお隣りが立ち位置な父エッジワース弁護士役の蓮水ゆうやさんも174センチとのことなのに、本当に5センチ差なの?!ってレベルで相対的に足が長い。
知ってたけど驚くレベル。

そして歌うのは、あの主題歌!
このナンバーで手拍子というのは10年前からなんですね〜。
正直『大逆転裁判』を観に行った時はえぇっ叩いていいの?!と驚きましたが(だってショーみたいじゃない?)、これは叩くのが正解なのですね。
実際楽しかったし。
そして背景には映像、登場人物達の紹介VTRが流れて開くと皆が並んでいるという演出は同じ。
…ただ、予習して観劇した『大逆転裁判』が楽しかった!という経験をしてしまうと、誰がゲームにも存在してどれがオリジナルキャラクターなんだ?というのが気になるところ。

あとメッチャ軽快に踊りまくる裁判長がいて!
誰?と気にしたら何とすっしーさんでした。
『大逆転裁判』でしんさん(嵐之真さん)が演じた裁判長とは違い、衣装がテレビドラマで見るような黒いアウターでした。
…『逆転裁判』の裁判長はシンプルなんだろうか?

さて物語は幼なじみと旅の途中、揺れる飛行機で過去へとタイムスリップしてしまうというとんでもない展開。
宝塚歌劇ではよく見る「号外、号外!」と新聞を配る少年が登場、なんとなっつ(秋奈るいさん)でした。

実は『逆転裁判3』を録画していた理由は97期が大勢出演していると聞いたから。
なっつは『大逆転裁判』にてハート・ヴォルテックス首席判事を演じていましたが、スカステにて10年ぶり2度目の出演と言われてたんですよね。
まさかもう出てきた!
しかも活躍している!!

「号外、号外!」
「ゼングファ共和国滅亡!」

…え、今なんて言った?
ゼングファ共和国が滅亡ですって?!
まさかの開演10分も待たずしてゼングファ共和国ったらなくなっちゃいました。
マジか、あの19世紀末のロンドンで成歩堂龍ノ介が奮闘し戦争に巻き込まれないよう心を砕いた国。
およそ百年後の未来で滅びる運命だったとは切ない…。

未来からやってきたエッジワースも思わず空港の職員に「今は何年ですか?」と尋ねます。
その職員、あーちゃんじゃん!
実は下級生だとあーちゃん(留依蒔世さん)を応援していましたので、研3の彼女を確認したかったんですよね。
主役と絡んで台詞言ってる!!
嬉しいね。

他にも97期生は凪七瑠海さん演じる役がバイトする喫茶店や事件の起こるナイトクラブお客さんでいて、夢なつきさんはエッジワースを接客。
あーちゃんは事件現場から逃げる男を捕まえたり、テレビ報道の映像にはレポーター役で登場と中々の活躍をみせます。
でも1番目立ってたのはりずちゃん(花菱りずさん)じゃない?
エッジワースが父の亡くなった時を回想した際、幼い頃の声が娘役だなぁと気にしていたら後半に扮装して登場してきました。
主役の子供時代って大きい役ですよね〜。
今でこそ『HiGH & LOW-THE PREQUEL-』や『カジノ・ロワイヤル』などで母親役を演じるようになられましたが、以前は子役が多かった印象のりずちゃん。
当時ダイナマイトなボディが子供らしくも見えたんですよね、お顔もキュルンと漫画に出てくるセクシーな学生みたいだな〜と『ヴァンパイア・サクセション』を見て思ってたもんです。
小さいエッジワースもメチャメチャ可愛かった。

97期生は他にも裁判場面で傍聴席にいました。
『大逆転裁判』の陪審員の倍の人数(12人!)いたので、傍聴してる人かなぁ?と思ったんですけどどうなんだろう。
何しろセットが『大逆転裁判』とほぼ変わらないので検事や弁護士の背後にキュウキュウにひしめき合いながら。証言に対して「え!」とかやってるのが愛おしかったです。

あと驚いたの燕尾服にターバンのダンサー!
『大逆転裁判』でも心のダイヤモンドの場面でコロスが着ていた衣装、もしかして宝塚の『逆転裁判』シリーズではお馴染みだったりするんだろうか?
しかも『大逆転裁判』より出番が多かったですね、事件現場を再現したりして。
しかも上級生は役で踊るので、必然的に下級生が燕尾ターバンで踊っていて。
あ、あれあーちゃんかな?と度々なりました。

ゼングファ共和国について触れる場面で流れるBGMは『大逆転裁判』と同じだったと思います。
ヒロインがスパニッシュダンスのプロとして事件現場のナイトクラブで働いていたのですが、ゼングファ共和国はスペインの影響が強い国だったそうです。
…イギリスではなく?
いや、そうかイギリスから独立したんだもんな。
『大逆転裁判』では独立から30年、再び他国から侵略されそうになっているという危うい状況でした。
その難局を乗り越えたものの、次はスペインの支配下に…といった感じなのでしょうか。
何と不遇な歴史。
その後なぜ滅亡したのかが『逆転裁判3』で描かれているのですが、今後楽しむ人のためにあえて顛末を書くのはやめておきますね。

キレッキレのフィナーレも『大逆転裁判』同様に、最後、緞帳が降りる時に流れる音楽も♪蘇る真実のアレンジということで同じだ〜とニコニコしてしまいました。

とにかく原作ファンにも宝塚ファンにも愛された作品なんだというのがひしひしと伝わる映像でした。

脚本としてはマイルズ・エッジワースが本来いるべきでない過去にいるので、逆転裁判なのに裁判に関われそうもない中証言台に立つということで法廷場面が登場するのが面白かったです。
考えられてますよね。
2幕ではどうやったのか、バッジがあるからと検事として復活するという流れ。
そして無罪の為ならば手段を選ばない弁護士である父と事件の真犯人を突き止めていく中で、父がかつての活力を取り戻していくという展開が胸熱。
その際に法定で披露した推理が少し『大逆転裁判』で龍ノ介さんとシャーロック・ホームズが披露した共同推理を思わせて、おぉ!となりました。
残念だったのは原作のゲームを知らないので愛ちゃん(愛月ひかるさん)演ずる刑事がいちいち手鏡を出してくるのとか意味が分からないんですよね、ただ愛ちゃんは当時から男役の美学を感じさせる存在感がありました。
おそらく凪七瑠海さん演ずる幼なじみや鈴奈沙也さん演ずる喫茶店の店長はゲームにも存在していそう。(いなかったりして?!)
あときゃのん(花音舞さん)演ずる謎に飲んだくれている客!こんな濃いキャラが原作にいなかったらビックリだよ。

とりあえず録画したものの中々見る機会がなかった『逆転裁判3』だったのですが、先日『大逆転裁判』を観劇したことによって興味深く見られて良かったです。

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