『鴛鴦歌合戦』どんな歌合戦だろうと気になってたら、歌合戦なんて無かった!

しかもメインのストーリーと歌合戦自体があまり関係がない?

途中ヒロインが歌合戦に出たかったというくらいで、何かあれですよね…遠い昔の映画だけあって緩さも異次元のよう。

…鴛鴦は花咲藩でしたっけ?の家紋なんでしょうね、そうじゃなきゃ理屈が合わない!


タイトルと内容のちぐはぐさもだけど、始まってから物語が動き出すまでが長く特にここ!という盛り上がりがないままクライマックスへと向かうのが、あ〜いかにも古い時代劇だわ〜〜という納得の雰囲気。

幸いなのはギュッとまとまっているだけあって物語が長くないこと、そしてオチが一応主役とヒロインが結ばれると分かりやすいことくらい。

本当に何故これを舞台化しようかと考えたのか不思議でならない。

この平坦で、急に説教臭く終わる物語を。


スカイステージでゼロからでなく、原作のあるイチからの作劇の方が好きというようなことを言ってたんですよね、小柳奈穂子さんって。

(何の番組か思い出せないから話半分に聞いて欲しいんですけど)

まぁ上手く宝塚化する力も歌劇団に所属するなら必要だろうし、1人くらいはそういう演出家がいるのも大切なんだろうなぁとはなる。

なるんだけど、だったら原作選びはしっかりしてくれよ!ってなる。

きっと原作の『鴛鴦歌合戦』は面白いんだと思う。

当時はああいった歌がメインの時代劇は超絶珍しかったろうし、そういう意味では当たった作品なのかもしれない。

でもさ、わざわざ今の宝塚でやる必要あった?というのが観ていてラストまで拭えなかったのは確か。

作中描かれている感覚が古すぎるのかもしれない。


あとこれはメッチャ個人的な問題なんですが、オペレッタが苦手…。

だから歌い始めた時に、あぁこういう感じだよねぇと少し引いてしまった。

そういうものだと分かってるんだけど、どうにも古く聞こえません?

そういうものなんだけど!

麗姫がお家に関わる事態について「実は…」と語りだす場面、急に物語が動き出したな!となったしナンバーも良かったので、これ原作にないな?となった。

何と言うか、が聞きやすくて心が弾んだから。

かと言って原作のナンバーを減らしたり変えたりしたらいけなかったろうし、大変だったんだろうな…とは思います。


衣装もさ、せめてプロローグとフィナーレ(?)くらいもうちょっとどうにか出来なかったのかな。

特にプロローグ、顔見せなんだから柚香光さんにちょんまげの鬘出せなかったの?

せっかくの華やかな場面くらい黒ベースじゃない爽やかな衣装着せようよ、最初肝心じゃない?

ラストも婚礼なのに下駄履いてるのもおかしいよ、髪もさっぱりして欲しかった。

柚香光さんだよ?綺麗な扮装が見たかったよ。

スカステじゃプロローグは役で出ているとの話しだったけど、どちらかと言えば日本物のショーの幕開けでしたよね。

チョンパだし。

なら、むしりの鬘じゃなくてもいいじゃん!

お芝居の役としては格好良いとしてもよ。


何で大階段?邪魔だろうに…と思ったらパレードみたいに歌いながら降りてきて、さっき始まったのにもうエンディングじゃん?!とビックリした。

しかも初めましてなのに、作中のナンバー歌われてもさ…知らんし!

綺城ひか理さんが美声で茶碗について歌い出した時には、はっきりと歌詞が聞き取れるばっかりに何事?!とビックリでしたよ。

しかも物語で直接は彼女の役ったら茶碗に絡まない!どういうことだよ!!

あれだよ、植田紳爾のように♪愛〜の概念ソングや谷正純のように全くお芝居本編とは関係のないプロローグから始まるのってある意味親切だったんだなと実感。


何かねぇ花組の皆様は好演でしたけど、何でこれ?とメッチャなりました。

不思議な作品でしたね。


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