東日本大震災で一旦完全に話がストップしたが、中身の大枠が決まりそうなタイミングで、11月にAPECがあるから、いずれにしても無視できないテーマだろう。
率直にいえば、私は交渉参加および締結にも賛成だ。
いわゆる争点になっている部分云々以前に、自由貿易の推進は、原則進めていくべきだと思う。先進国ならなおさらだ。
というのも、本来、自由貿易は理論上、通貨の安い発展途上国が利益を多くとれるようなシステムになっている。
一方で、先進国も得意分野での輸出を初め、様々な恩恵を得ることができる。
それなのに、大国が好きなように製品を輸出しながら、弱い分野には力技で高関税をかけてきたのが、これまでの貿易の歴史だと思う。
そこには、世界全体でできるだけWINWINで成長しようという意思が見られない。
その観点でいえば、TPPに反対することは、世界平和(少し安易な表現だが)を望まない姿勢を示すのと同じといっても、決して言い過ぎではないと考えている。
世界的な協調と日本の国益を両立させるなら、できるだけ門戸を開いた上で、苦手な分野に補助をし競争力をつけ、さらに譲れない部分だけをはっきりさせるべきだ。
そういう意味でいえば、この度のTPP推進派も、反対派の意見をしっかりフォローできていないのも事実だろう。
細かいことをいえばキリがないが、大きくいえば、論点はそこに尽きる。
日本の農業が破壊される。アメリカが日本を乗っ取りにかかる。非関税化しても大した経済効果はない。
こうした主張をする人は、各論では一見説得力はあっても、大局観や目指す理想、世界をリードしようという気概が見当たらない。
大きく構えて、そこから現実と摺り合わせながら、落としどころを探っていくのがあるべき姿だと思う。



