その日のまえに/重松清
普段あまり考えることはないのだが
誰にでもいつかは訪れる「死」。
普通の生活の中で
「その日」は他人事のようだが
いつか必ず「その日」はくる。
逝ってしまう者と残される者。
家族や大切な人について
深く考えさせられる作品でした。
「その日」が現実となった時に
どう考え、行動すれば正解なのか?
どんなに考えても答えはでない…
けど、考えることが答えと言った
看護師さんの言葉が残りました。
【以下、本書より】
僕たちは「その日」に向かって生きてきた…
昨日までの、そして、明日からも
続くはずの毎日を
不意に断ち切る家族の死。
消えゆく命を前にして
いったい何ができるのだろうか…
死にゆく妻を
静かに見送る父と子らを中心に、
それぞれのなかにある生と死、
そして日常のなかにある
幸せの意味を見つめる作短編集。
重松さんの中でのベスト作品だと思います。
Koh
