かんしゃまつり -2703ページ目

小さな親切

いつのことかは忘れました。


住んでるマンションの

エントランスフロアーで

自分の郵便受けをガサゴソしていると


「乗りますかぁ~」と


小さな声が聞こえます。


「えっ!?」と思い


自分宛の郵便物を持ち

エレベーターを覗くと

小学校低学年ぐらいの女の子が

”開”ボタンを押して自分を待っていてくれました。


「どうもありがとう」


コンビニ袋を持った

自分の背丈の半分くらいのそのコは

2、3歩後ろへさがり

自分のためにスペースを空けてくれました。


そのコは6階

自分は4階


背中を向けたまま上ってゆき

4階で降り際、もう一度


「ありがとう」


名も知らないそのコは上ってゆきました。


思えばこのマンションに越して以来

近隣に「ありがとう」を言ったのは

そのコがはじめてだったかもしれない。


その日いちにち暖かかったのを覚えています。





という他愛ないはなし。   感謝。