小さな親切
いつのことかは忘れました。
住んでるマンションの
エントランスフロアーで
自分の郵便受けをガサゴソしていると
「乗りますかぁ~」と
小さな声が聞こえます。
「えっ!?」と思い
自分宛の郵便物を持ち
エレベーターを覗くと
小学校低学年ぐらいの女の子が
”開”ボタンを押して自分を待っていてくれました。
「どうもありがとう」
コンビニ袋を持った
自分の背丈の半分くらいのそのコは
2、3歩後ろへさがり
自分のためにスペースを空けてくれました。
そのコは6階
自分は4階
背中を向けたまま上ってゆき
4階で降り際、もう一度
「ありがとう」
名も知らないそのコは上ってゆきました。
思えばこのマンションに越して以来
近隣に「ありがとう」を言ったのは
そのコがはじめてだったかもしれない。
その日いちにち暖かかったのを覚えています。
という他愛ないはなし。 感謝。