昨日のブログで、「おそらく反論があるでしょう」と述べたのは、「いや、その情報は外したくない」と感じるものが、誰にでもひとつやふたつありそうだからです。

私たち現代人が触れているものは、昔に比べて相当に複雑です。

技術革新を背景に、あらゆるものが進歩しているからです。

例えばスマホによって、「便利」「お手軽」「多機能」が当たり前のものになっています。そこに、相場の世界に元来ある“判断要素を重ねて予測の精度を上げよう”という発想があれば、自然といきすぎてしまうものです。

多くの場合、「混ぜるなキケン!」が合い言葉です。

混ぜるなキケンと述べましたが、低位株投資の手法「FAI投資法」も、うねり取りを機械的判断で行う「中源線建玉法」も、林投資研究所のトレード思想に合致したものなので、うまく一緒にできないか、一部の要素くらい持ち込めるのではないか、といった発想も生まれるようです。

この疑問に、ひとつの角度から答えてみます。

低位株の選別投資を行う「FAI投資法」は、長期のトレンドに着目します。上げはじめを捉える狙いは、「少なくとも2~3年つづく」上げトレンドに乗るためです。

それに対して「中源線建玉法」は、「3カ月または6カ月の波」に乗ろうとします。

両者は、根本的に「時間軸」が異なるのですが、中源線における、安値から上げトレンドに移行する際の「N字」が、月足にも現れるかどうかを考えてみましょう。

実際に私たちが「FAI投資法」で選定して成功した事例、つまり安値で選定して期待通りに暴騰した銘柄の月足チャートを並べるので、安値から立ち上がる部分に注目してください(赤いラインは、私たちが買い選定したタイミングです)。

 

 



どうでしょうか。「N字」があるような、ないような……「上向きの動きがあり、さらに上向きの動きがある」というのは、ごく当たり前に「上昇トレンドのスタート」を感じさせる流れとして多くの予測法に共通するアイデアですが、単純に流用することは難しいのです。