チャートを見るときの「狙い」は、なんでしょうか?
もちろん「儲けるため」ですが、私の問いは「チャートでなにを見つけようとするか」です。

おそらく、どんな分析方法でも“転換点”を見つけようとしているはずです。


トレードには「売り」「買い」の2つしかなく、その2つは方向が真逆なので、「上下どちらだろう」という問題が、私たちの最大の関心事だからです。

課題は、「上げ下げの転換点をどう見いだすか」です。

ただ、「天底を当てよう」なんてムリ……最高値や最安値、そのタイミングを言い当てることなどできません。
「いわゆるトレンドの変化を見つけよう」とするのが実践の取り組みです。

例えば、下げトレンドのあと、とりあえず下げ止まったタイミングで最安値をつけたとしても、本格的な上げトレンドに移行せずに“ほぼ横ばい”ならば、「動意づいてグッと上げ始めるタイミングはどこだ?」と考えますよね。

その変化点に、ある程度の見当がつけば、うまくトレンドに乗って利益を出すことができます。
あるいは、「変化し始めたぞ!」と、動きを確認してから乗っても、2番手か3番手で参戦できるから十分です。

中源線は、まさに、この実践的な感覚をシンプルな数式に落とし込んでいる、と説明できます。

一般的な市況解説は、つねに「日経平均ありき」です。
株式市場には3,842銘柄が上場していて(2022年10月20日現在)、各銘柄がけっこうバラバラに動いています。
だから、わずか225銘柄の平均で“株式市場全体”を語るのはおかしいのですが、まずは日経平均をチェックするのが、業界と投資家の習慣、当然の儀式のようになっています。

実際、投資家が証券会社に電話をかけたときの会話は、この習慣でパターン化されています。

まずは、日経平均を確認します。
次に、自分の持ち株の価格と前日比を聞きます。
あとは、その日や直近で話題となっている株式市場関連の情報を聞いて終わり……。

幅広い情報を知的に処理しているような気がするだけで、「相場をやらせる側」のご都合でつくられた、ヘンな習慣通りに表面的なことを聞いているだけなのです。


ポジションを持っている期間は意外と長いのに、関連するニュースは日替わり……いろいろなチグハグがあって、将来を見据えて最善の一手を打つことには結びついていません。

では、プロはどう思考するのか──。
次週、解説します。

―つづく―
 

 

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