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既存のチャートは、タテヨコ比率を無視しています。
表示する期間(ヨコ軸)を固定し、その期間の動きをうまく表示範囲におさめます。
とても便利なのですが、タテヨコ比は銘柄ごとにちがいますし、同じ銘柄でも期間によってちがってしまいます。
例えば、次の2つの値上がりを考えてみましょう。
1)500円→1,000円
2)500円→700円
素直に示したら、次のような感じです。
でも、この期間の値動きを、表示範囲いっぱいにしたら、こんなふうになります。
完成度が高くて、一目でわかるようにするのがチャートの狙いです。
でも、感覚で捉えるのに、その感覚を無視したタテヨコ比のものを受け入れなければならないのです。
これは問題です……
こんな問題に斬り込んだのが、先週の動画です。
ぜひ、ご覧になってください。
日経平均が昨日(4月27日)、大引で6万円を超えました。
先週「6万円を突破」とニュースが流れましたが、株価指数は本来、ザラ場の価格ではなく大引値だけを拾います。
無理やりにネタをつくるな! と言いたくなります。
さて、直近の値上がりは、極端なほど日経平均に偏っています。
個別銘柄は、むしろ売られている感じです。
もちろん、あらためて安値から動意づいた、中段から上げが加速した、といった銘柄もありますが、全体をざっくり見わたすと、個別銘柄の動きは鈍いのです。
日経平均の上昇が即、悲観につながる理由なんてありません。
でも、「このあと、個別銘柄がついてくればいいけど……」ということです。
もっと明確な“底上げ”のあと、今のような「日経平均が上昇、個別が鈍い」状態ならはっきりと悲観に傾きます。
ただ、昨年からの流れで「株式市場への資金流入は底堅い」という認識があります。
私は現在、「警戒しながらも強気継続」というところでしょうか。
ちなみに、イランの戦争を悪材料として取り上げ、投資家を脅かす悲観論ばかり展開していたメディアは、日経平均がザラ場で6万円に達したことを受けて「イラン収束、先回り」なんて表現を使っていました。
あとから、どうとでも言えるじゃない……いいかげんにしろ!
こう思うのは、私だけではないと思います。
初心者が考えるのは「どの銘柄?」。
ベテランは「どこで出動?」。
いずれにしても、予測をピシッと当てたいと思うのが人情です。
しかし、勝率にこだわるのはキケン、勝ちの値幅が限定されてしまうという矛盾が生じやすいのです。
そこで、あえて、感情を満足させる「高い勝率」を意識せず、ゆるく入るようにするべきです。
わざわざ“ゆるめる”なんてヘンな話ですが、「誰も明日の値段さえわからない」というマーケットの基本構造を再認識し、背伸びをしない姿勢をもつのが重要なのです。
出かける際に「雨が降るかどうか」をビシッと当てるのではなく、降ってもいいように準備しておく、カサを用意して降らなかった場合でもキレない(笑)──こういった“ゆるさ”こそ、オトナが選ぶ現実的な対応です。
ちなみに、トレード手法というものは、3つの要素で成立しています。
「予測」「ポジション操作」「資金管理」です。
予測の確率を100%にはできないので、当たったり外れたりを想定したポジション操作までをセットで考えます。
また、たとえ9勝1敗でもドボン……資金が枯渇しては困るので、効率と同時に安全性を考えた資金配分を設定します。
予測が当たる必要はなく、信念ある行動の「きっかけ」になればいいと考えるのが、実践家の姿勢です。
さて、ちゃんと飛ぶはずの飛行機ですら「落ちる」ことを想定したり、ベテランパイロットが「凡ミスする」ことを前提に運航を考えるのですから、マーケット動向の予測なんて、外れまくることを想定しなければなりません。
当たってうれしい、外れて悔しい……ではなく、シンプルに次の一手を考えることが求められます。
中源線の場合、終値の折れ線チャートを用いたシンプルなパターン分析で、数カ月単位の上げ下げを判断します。これが、手法の3要素の1つである「予測」です。
2つめの要素である「ポジション操作」については、順行(予測通りの動き)は放置、逆行は対処を考える、というのが中源線の基本です。
買って上がった──このとき、どんなに急激な上げでも、どんなに値幅が取れても、順行の流れがあるうちは放置して利を伸ばそうと努めます。
しかし、逆行(買っている場合は「下げ」)が一定のパターンを示したら、買いポジションを手仕舞うとともにドテン売ります(カラ売りする)。しかし、3分割で慎重に……。
この基本ロジックは、『中源線建玉法 基本と応用』の中で説明しています。私が執筆した自信作なので、ぜひ目を通してみてください。

目次などの詳しい情報は、こちらをクリック!(中身のチラ読みもできます)



