『晩春』
監督 小津安二郎
適齢期になっても、中々精神的に自立しない娘と、日々を淡々と過ごしながらも一人娘の将来を想う父親の気持ちが交錯する妙を描いた[紀子三部作]の一本。
父親役には「寅さんシリーズ」でお馴染みの笠智衆、一人娘役は〝永遠の処女″原節子。
小津安二郎の作品って、その良さを他者に伝えるのが難しい作品が多い。
何故なら、あらすじは至って普通のホームドラマだが、観る度に印象が変わる。
監督の偏執狂的映画愛が成せる技なのか、親子の感動的なシーンに温かい気持ちになったと思えば、突然に現実的なセリフ(=悪口)が挿入されたり、それまで笑顔で会話していたと思えば、急に不機嫌になって父親を睨みつけたり。
特にこの[晩春]は、[東京物語][麦秋][秋刀魚の味][彼岸花]などより刺々しいセリフも多く、単なる人間ドラマに収まらない不思議な味わいがある。
なので、今週のWOWOW「小津安二郎特集」は大変有難い。
寒さが厳しい毎日
今週は早めに帰宅して、小津の描く不思議なホームドラマの世界を楽しみます。
余談
フォローさせて頂いているユーザー様が、「世界三大〇〇」をテーマに書かれていたので、ちょっとだけ乗らせて貰いたいのですが。。
以前、ツィッターだったかな?世界三大自己紹介というのがあったのです。
「ボンド、ジェームズボンド」
From UK
「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です(長いので割愛)」
From Japan
…
あと一つが思い出せない…
確か三つ目がオチに使われていたと思うんです。
それと、笠智衆からの寅さん繋がりで、世界三大〇〇(厳密には二つしか書いてないけど)は、流れ的にもコレかな?と。
しかし、何だっけ?