青山ブックセンター 文芸部門 年間一位!

さすがです。


今年の三月

仕事もリモートワークに移行し、外出も不要不急が当たり前の不安な日常に慣れ始めた頃に購入。

序盤からその頃の心境とフィットしたので、読み終えるのが勿体ないと感じて、一日一話づつ読み進めました。


塩谷さんの文章から感じ取れる虚無感と、それでもしっかり、自分らしく生きるという事への確固たる姿勢と勇気に共感した。

自分とは異なる視点を何の違和感もなく受け入れてしまうのは、彼女の実直さ、強さ、儚さを含む〝美しい″言葉のお陰だ。


また、丁度その頃、親しくもない人に自分の事を見透かした様に言われた事がありました。

(正確には直接言われたのではないですが、テキストで見せてもらいました。)

当人に悪意はないと思いましたが、僕自身も、その方に対する〝些細な違和感″が増加していた事と、この本の『美しくあること、とは』という章に共感した事が切っ掛けでリセット出来ました。

だって自分の人生に関わる人は、家族以外は自分でチョイス出来るので、自分を守る為にも苦手な人と関わらない事が大切です。

簡単に言えば、自愛って事ですね。


(塩谷さんもそうだと思いますが、)僕は、満遍なく人に好かれようとは思いません。

そして、自己愛の強い人が特に苦手です。

これは中学生の頃に読んだ小説が大きく影響している。

苦手意識を自覚していますが、友人もそう言ってくれていますので、そうなのでしょう。

仕事だと嫌な人との付き合いは割り切れますが、SNSも含むプライベートは無理だ。


自己承認欲求の強い人って最初は笑って(やれやれ)と付き合えますが、徐々に面倒臭くなる。

そして、こちらが距離を置くと一気に敵に回る。

こんな人、経営者から後輩まで何人も見て来た。

(本気の)やれやれ‥(村上春樹風)



自己愛と自愛を混同しない様にしたい。

だから、吉本隆明さんが仰る「友達は少なくてもいい。」が腑に落ちるのです。


出来る事なら、僕は、数少ない友人達の平均でありたい。