若い頃読んだ吉本隆明さんの本に、「友人と呼べる人は3人くらいが丁度いい」と書かれていたのを読んで(いくらなんでも、3人は少ないよな。)と、当時は漠然とそう思っていた。

しかし最近、社員教育プログラムの題材でジム・ローンの著書を読む機会がありましたが、その中にあった一文に、この吉本さんの言葉がフッと蘇って来た。

「あなたは、最も一緒に過ごす5人の友人の平均になる」

世界的に有名な実業家であり作家でもあるローン氏でも、市井の思想家とほぼ同じことを書いている。
ずっと引っかかっていた言葉の意味が分かった様で、何だか嬉しかった。

以前登録していたSNSでしきりに書き続けていた言葉が二つある。
偏愛と無関心
文は人なり

人と関わる時に、未来に起こりうるリスクも含めて付き合いを厳選すれば、自身の幸福度は下がらない。
これは、仮想現実とはいえ生身の人間同士の付き合いであるSNSに於いても全く同じ。
僕の場合、一度仲良くなると付き合いが長くなるし、周りが絶賛していても自分が浮かない感じがする人とは距離を置きます。

本当の意味での友人とは何か。
多面的に見て、多少の違和感があっても引き受けられる人。
何より、その人といて胃腸(頭も…)が痛くならない、つまり腑に落ちる人。
これが僕なりの幸福度を維持する基準ですね。

だから自分も、好かれるに値する人かどうかを考える為に、現実の自分との問答は絶やさないように心がけている。
他人に興味のない人は自己嫌悪も自己検証もしないものですし。
出来れば人生愉しみたいし。