知り合い?それともバンク? | SLE おひとりさまの高齢出産・育児 in ニューヨーク

知り合い?それともバンク?

心理学者にも会ったし、ハイリスク専門医にも会ったし、血液検査も終えたのでREのDr.Sに電話したら、FSH検査の結果は正常値の範囲内で問題ないとのこと。 あとは精子を調達して、生理開始10日目に来るように、と言われた。

さあ、いよいよ精子のお買い物だ。 これはすごく重要なだけに、リサーチに体力と精神力を使いそうだ。ちょっとプレッシャーだけど頑張らねば!


最初は私はAnonymous(匿名)ドナーでなく、Knownドナー(知っている人にドナーになってもらう)を考えていた。 このどちらがいいかは、SMCのグループ内でもよく熱い議論になるひとつの大きなトピックなので、SMCトピックのテーマでいずれまたとりあげたい。

4年前、私がSMCも可能性を考えた頃は、子供を欲しがっている長い付き合いの友人がいて、彼の協力でもいいかなと思っていた。 かなり年上だったその友人も結局独身のまま来てしまい、子供好きな彼は真剣に乗り気だった。 いい人とわかってはいたけれど、彼は私のことが好きだったので、子供が縁で一生つきまとわれることになると想像すると気が進まなかった。 いい人だけど、近くにいると落ち着かない、そう思ってしまう相手だった。 結局、そんな彼の遺伝子に魅力を感じなくなり、やめた。

次に友人の元夫であるゲイの男性が候補にあがった。 もともと友人とその人は長年の友達で、結婚は彼女がグリーンカードを取るためのいわゆる偽装結婚だったので、離婚した今も当然いい友達関係が続いている。 彼は非常に頭もいいし、芸術的センスもあり、ドナーには申し分ない。 2年ほど前に友人と一緒に食事しながら思い切って話してみたら、驚いたことに彼もそのアイデアが気に入って同意してくれた。 熱々のゲイカップルで、彼の傍らにいるボーイフレンドの方も 別に問題ないと承諾してくれた。 私はやった~と思い、最近またそれを実行に移すにあたって再度彼に打診したところ、やはりそこまで本気でなかったことが判明した。 な~んだ… こんな重要なことを半分冗談で受けてもらいたくない。



次に、サイコセラピストをしている別の女友達が、自分がキューピットになって結ばれた知人のゲイカップルはどうかと言ってきた。彼らはとてもナイスルッキングだしリッチなので、養育費もヘルプしてくれる、と言う。 ついでにそのカップルの片方は永住権がなく、もうすぐビザが切れてしまうので市民権のある私と偽装結婚してあげるのもいいのではないか、と半分冗談で付け足されて二人で大笑い。 まだ他州に行って同性愛結婚したとしても、永住権はもらえないそうだ。 彼らにとって、ヘテロセクシュアルとの同権を獲得する道のりはまだまだ長そうだ。 私は興味があるのでその人たちに会ってみたいと言ったところ、後日彼女から連絡があって、やはりそのカップルもそこまでまだ覚悟ができていない、とのこと。 またか。 まあ、最初から期待はしていなかったけど…。



最後に私が “だめでもともと“ だけどどうしても聞いてみたかったのが、昔付き合っていて別れた後すごく後悔した唯一の人でアイルランド人。 今でもいい友人としてつながっている。 まだ独身だ。 久しぶりに誘い出して、お寿司をご馳走した。 思い切って私のSMC計画を話したところ、それは素晴らしいと言ってくれたが、経済的に迷惑はかけないからドナーになってくれないか、と聞いたところ、思ったとおり ”それはできない“ と即答された。 でも聞いてみて私の気が済んだ。 これで万が一、”あの時聞いていれば…“ なんてことはありえなくなったのだから。



これで心おきなく精子バンクの使用にふみ切ることができる。

ここでは私が最終的に匿名のドナーを使うことにした経緯をかいつまんでお話したい。