3年ぶりに再度SMCミーティングへ | SLE おひとりさまの高齢出産・育児 in ニューヨーク

3年ぶりに再度SMCミーティングへ


”おひとりさま”の不妊治療 in ニューヨーク-ランキング桜
初めて
SMCミーティングに行った3年前は、自分でも全く心の準備はしてなくて、見知らぬ世界をのぞき見るような心境だった。でも今回は違う。自分の中で90%決心が固まっていました。

この2年間で経験した病が私の背中を押したと言っても過言ではない。




初めて行ったミーティングのインパクトが大きかったせいもあり、今回はまず会員名簿から私の家から近い人を探して、Eメールで何度かコミュニケーションをしてから、当日一緒に行くことにした。 彼女は私と同じ年齢だけど、既に2歳の男の子がいる。 フリーでサイコセラピストとして働いているとのこと。 収入レベルの話になって、いろいろ聞いていると、どうも私とそんなに変わらないようだ。でも彼女は親から毎月2000ドル援助があって、それで助かっていると言っていた。 2000ドルは、NYCではナニー1ヶ月分の値段だ。 たまの一人の息抜きにヨガをやるのが楽しみという彼女は、ラッキーにも1回目のIUI(子宮内への洗浄済み精子の人工注入)で授かったとのこと。 伴侶探しはマッチドットコムなどを使っているが、なかなかうまくいかないとこぼしていた。 購入した1ベッドルームのアパートは既に子供部屋を作る為にリフォームしたそうだ。 まだ2歳のその子は割りと大きくて、彼女は“ドナーが身長6フィート4インチ(190センチ以上)ある人だからきっと大きくなるね~”と言っていた。

ミーティングは、既にママになっている人達は午後1時に集まり、子供が戯れて遊ぶ中情報交換をしている。その後で、1時半からは初めて参加する人向けのオリエンテーションも並行して始まり、そして2時からはその他の考え中の人(Thinker)、試み中の人(TTC:Try to conceive)、妊娠中の人(Pregnant) が続々と集まり、皆が大きな輪になって座り、短い自己紹介後に各グループに別れておしゃべりする。 厳しいルールは何もないので、時間も各グループ間の行き来も自由だけど、4時には終了する。

3年ぶりに行ったSMCのニューヨーク支部のミーティングではさすがに顔ぶれが一新していた。前回いた目の血走った美人はいなかったが、皆何で一人なの?と不思議な素敵な女性ばかりだ。 (正直、中には一人 “うーん、一人なのが頷ける” タイプの人もいたが。) またしても殆どが白人で、この時は黒人はいなかった。 一人アジア系の女性が最近生まれた双子の女の子を皆に披露しに来ていて、感動で涙していた。勿論、日本人は私だけだ。 

皆私から見れば、仕事を持ち、自立して、話上手でチャーミング。 そして何といっても前向きだ。中にはまだ30代初めの人もいる。 博士号過程在籍中という彼女は、自分のこれからのキャリアパスを考えると海外の途上国で何年も過ごすことになるので、子供を産むタイミングを今のうちから考えているのだそうだ。 確かに、研究と海外生活であっという間に40歳という確率はかなり高い。子供が欲しければ、医療施設が豊富で便利なニューヨークにいるうちに行動を起こすのは、クールな考え方だ。 まだ30歳くらいならば、SMCになる決断よりも必死に相手を探すのが普通だろうが、最初から自分でコントロール不可能な運命を当てにしていない彼女の姿勢が凄いなあと思った。

まだ生まれて数ヶ月(?)の赤ちゃんを抱いた女性は、とにかく迷わずに行動を起こすことを、考え中の人達にひたすら薦めていた。

ある女性は、母親に薦められて自分の受精卵凍結をすでに行ったという。 これを聞いて一同、それは賢いやり方だ、と頷いていた。 だが、当の本人はIUIも既に何回がやっていて、でも今の自分の仕事がかなり忙しくて、状況を考えるとIUIはしたものの、妊娠してなければいいと願った、と不可解なことを言っていた。 結局そのサイクルは不成功に終わったので自分としてはほっとしたとか。 そういう事もあるのだろうか。

今回の私は殆ど決断に近い心境だったので、具体的な病院およびドクターの情報を収集しようと思った。地方だと宗教的な理由からかシングルの女性にはそのような施術を拒んだり、非協力的または批判的だったりする医者がいるようだが、ここニューヨークではそんな心配はない。極めてリベラルだ。私の専らの懸念は、私の加入している医療保険を扱う機関でいいドクターを探すことだ。

グループの中でもひときわエレガントな女性がいた。 ストレートの金髪でうっすらと化粧をして、服や小物の趣味も話し方も雰囲気も、どれもさりげないけど洗練されている。 どーしてこんな女性を世の中の男は放っておくのだろう??? 彼女はもうすでに3回ほどIUIを試みているが、まだ成功していないとのこと。 もちろん人生の伴侶は探し続けているが、先に子供を持って生理的制約による焦りを無くしてから相手を探す方が、いい出会いがあると周囲からも言われるし彼女自身もそう思うそうだ。 確かに、どんな男性だってまともな人であれば出会ってすぐに子供を作りたがる女からは引くだろう。

聞けば、彼女は偶然にも私と同じ健康保険だった。 早速彼女が行っているコーネル大学病院のDr.Sの電話番号をもらった。 明日電話してみよう。 ついでに彼女が使用した精子バンクも聞いてみた。 Xytexとのこと。

まだ皆が話しているいろいろな専門用語(様々な薬や検査や病気など)の意味は皆目分からなかったが、追々私も知るようになるのだろう。 とにかく、2回目のミーティング参加は、私の気持ちもかなり固まっていただけあって、楽しく有意義なものであった。