ネフローゼ症候群
38歳で初めてSMCミーティングに参加してからも、私の中でまだ誰かと巡り会ってめでたく結婚して普通に家庭を持つ期待をぬぐいきれず、また数人の人と出会いお付き合いをしては約半年でブレイクするということが続きました。このくらいの年齢になると、親の世代に病気とかの問題があることが多く、それがきっかけで時間がとれなくなって関係が終わるということが重なりました。
39歳の誕生日前に行ったハワイ旅行で、私は自分の足がむくみ気味であることに気が付きました。少し指で押すだけで、異常に痛いのです。
ニューヨークに戻ってからも、かねてからの念願だったレーザー視力矯正治療LASEKを受けることに専念して、しばらくは足の浮腫みも忘れていました。 そうして2ヶ月ほど経った頃、両足の浮腫みが突然に異常に悪化し、まるで象の足、魔法使いサリーちゃんの足のようになってきました。 主治医に行くとリンパ節も異常に腫れているとのこと。でも原因がわかりません。とりあえず、足を高くするように気をつけること、塩分を控えることを言われ、胸のレントゲンやCTスキャンやさまざまな部位の超音波検査に行くように指示されました。 その後ガン科を含む各方面の専門医をたらい回しにされ、いろいろな検査を受けた結果、腎臓の専門医に行かされました。即、腎臓の生体検査を指示され、とうとう診断が下りやっと薬を処方してもらうことができました。ネフローゼ症候群でした。 原因は現代医学では解明されていない、日本では難病指定のSLE。SLEの診断を受けてしまったのです。日本の有名人では女優の安奈淳さんもこの病気で闘病生活をした後、今は復帰しているようです。病気のショックよりも、やっと診断が下ったことでほっとしました。もう足の浮腫みは極限に達し、皮膚がパンパンに張っているために、階段のように足を曲げなければならない動作はとても辛く、立ってじっとしているだけでもふくらはぎが引きちぎられるような感じの痛みがあるので、地下鉄で立っているときも辛くて、耐え切れなくで床に座り込んでしまったこともありました。見た目が普通なので、誰も席を譲ってくれず冷ややかな目で見られたことが、つくづくニューヨークの都会の冷たさを感じたものです。
手足の指の関節が痛み、マグカップを持つのでさえ片手では痛いので両手で持ち、エレベーターのボタンも人差し指で押せず、手のひらで押していました。
炎症を抑えるステロイドを処方され、その副作用で顔がまん丸になり、体重も増えました。6ヶ月間服用したステロイドは副作用が強かったけれど、その効き目は早くて驚きました。
子供を欲しいと思っていた矢先に襲った病気、当然のことながら腎臓医にも膠原病専門医にも今は問題外といわれてしまいました。命にかかわると。
2年間の闘病生活の間、早く治ってくれないと子供が一生産めない。。。と焦りました。
尿の蛋白レベルが正常にもどり、腎臓医に今なら妊娠してもOKだよ、と言われたのは私が41歳になる少し前でした。