なぜだかありがたい感じがする Paul Auster の作品が、月額プランの対象になっていた。確かではないが、対象はどうもときどき変わっているようなので、今のうちにということで、日本語で読んだ記憶のない本書を早速ダウンロードした次第。
「ありがたい感じ」に通じるが、ポール・オースターが好きと言うと何となくカッコいい。そんな下心が私にもあったせいで、好きな作家の1人としていたが、本心、リストから外すのが正直なのではないかと、作品を読む度に考える。
本書の3作も序盤から興味を惹かれる設定なのだが、盛り上がりのないままというか、ドッキリしないというか、物足りない感を抱かされる。
いや、逆か。読み終えて何か物足りなさがあるのだが、いくつかの独特な面白いポイントがある。
この本には、本編終了後に作者のインタビューが収録されていて、それがとてもよい。
作者の声や話し方を聴くと、作者は、本を読むことも書くことも愛していて、尊大でも卑屈でもない。相手の話を聞いて(一方通行でなく)会話にしていて、自ら説明を楽しんでいる。良い人の印象だ。
本編は、それぞれ、設定や話の中のアイディアが面白いのに、やはり、平たんな印象で物足りなさがあったけれど、巻末インタビューのおかげで読後の満足度が上がった。
当然のことだけれど、作品は人が書いたものだということ。何もかもすべてが自分と同じ感覚の人なんていない。
友人を見回してみても、合わない部分があっても、結構、オッケーだもんな。
とは言え、物足りなかった感覚を忘れて、また、ポール・オースターを読みたくなるまでに、しばらく時間がかかるだろう。
The New York Trilogy
著者: Paul Auster
ナレーター: Joe Barrett
再生時間: 12 時間 41 分
完全版 オーディオブック
配信日: 2009/08/11
言語: 英語
制作: Audible Studios
https://www.audible.co.jp/pd/B07DQJGH85