熊本県山鹿市の八千代座に市川海老蔵特別公演を見に来ています。
3月は六本木歌舞伎『ハナゾチル』の大阪公演を見に行く予定だったのですが、中止になってしまったので、約2か月ぶりの歌舞伎観劇です
ずーっと歌舞伎を見たくてうずうずしていたので、見に来られてよかったー。やっぱり歌舞伎が好きだー。これからも、もっともっと、ずっとずっと応援していきたいと改めて感じました
演目は「越後獅子」「雨の五郎」「手習子」「吉野山」と舞踊中心。堀越勸玄君の「雨の五郎」がすごかったーここでカーテンコールが起きるのかというぐらい、拍手が鳴りやまず大喝采でした
市川ぼたんちゃんの「手習子」は愛らしく、海老蔵さんの「吉野山」は大きな大きな拍手に包まれました。カーテンコールは、客席中が「かわいぃ」と惚れ惚れ。書きたいことはたくさんあるのですが、演目順に感想を書いていきたいと思います
長唄「越後獅子」
海老蔵さんの部屋子である、市川福太郎さんと市川福之助さんによる角兵衛獅子です。
江戸時代から明治時代にかけて、越後(新潟)を出て諸国を旅しつつ踊りを披露していた旅芸人を描いた踊りです。旅芸人ならではの軽快な身のこなし、青年らしい愛嬌、故郷に思いを馳せる哀愁、布を使った豪快な晒さばきが面白かったです
〽打つや太鼓の音も澄み渡り、角兵衛角兵衛と招かれて
獅子頭に鞨鼓をつけた福太郎さんと福之助さんの登場。
旅芸人っぽい軽やかさが楽しく、舞踊で描かれる青年と同じぐらいの年頃かな?兄弟で息がぴったりでした。福之助さんは福太郎さんと見分けがつかないほど大きくなっていました。
日吉小間蔵さんら長唄にも聞き惚れました。越路潟の言葉が恋しいという歌詞があったり、小千谷縮にかけて夫婦の縁が唄われています。故郷に思いを馳せる心情が伸びやかな声とともに伝わってきました。
〽来るか来るかと浜へ出てみれば
からは獅子頭と鞨鼓を取って、浜唄と呼ばれる手踊りになります。
後見は市川新十郎さんと市川福五郎さん。
〽好いた水仙、好かれた柳
の部分は恋唄かな?しっとりとして情感たっぷりでした。
途中で着物を片脱ぎになり、田中傅次郎さんらの鳴り物が加わる部分の音楽が楽しかったです
〽見渡せば見渡せば、西も東も花の顔
からは、着物を両肩脱ぎになり白い晒(さらし)を使った豪快な踊りに。長い晒を絡ませずにスルスルと波打たせるのが上手かったです。晒をさばきつつ激しい足踏みをするので、きっとかなり難しい踊りですね。涼しい顔で踊っているのがすごい
晒の動きからは、越後の荒波のような波の動きを感じたのですが、長唄を聞くとまた別の味わいがありました。
〽人の山、打ち寄する女波男波の絶間なく、逆巻く水の面白さ
旅芸人が賑わう人だかりを波に見立てて、逆に楽しんでいるのかな?とも感じました。最後は、激しくも軽快な踊りに拍手喝采で幕となりました。
常々、福太郎さんと福之助さんの舞踊をもっと見たいと思っていたので、今回の番組は私的にはとっても嬉しかったです。これからもこの兄弟の活躍を楽しみたいです。
その後10分の幕間の後、圧巻の勸玄君の「雨の五郎」となりました。
長くなりそうなので、続きは次のブログに書きたいと思います。
山鹿探訪~古墳編~
今回の山鹿行きでは、前回行けなかった色々な所へ足を伸ばして、山鹿の魅力を味わいたいなと思っています
まずは古墳から。和水町の江田船山古墳、山鹿市のオブサン古墳、チブサン古墳、岩原古墳などを見てきました。
江田船山古墳は、内部が公開されていました。
岩原古墳は上からの眺めが広大。
オブサン古墳、チブサン古墳は行き帰りの菊池川沿いの桜並木がきれいでした。