Global Math 2013プロジェクト(1) | 東京工科大学三上浩司のブログ

Global Math 2013プロジェクト(1)

今年度スタートしたプロジェクト,「Global Math」プロジェクト.
これは数学(算数)を題材とした教育シリアスゲームの評価プラットフォームを確立しようという,ベネッセさん,東京大学(藤本徹さん)との共同プロジェクト.
今日は企画発表ということで4チームが発表しました.



「ロジモン」
発表を聞いて感じてしまったことは「これ,普通のRPGとまったくおなじでは?」ということ.
典型的な3属性(火,水,木)の3すくみによるRPGが全面でているけど,それで論理(ロジック)というとちょっと大げさ.
基本的に世の中にあるすべてのゲームはロジックが成り立っているのが当たり前で,成り立っていなければユーザは遊べない?

ロジックサーキットという視点が途中から急に出てきたけど,モンスターをどのようにつなげるかが大事なんだよな・・・.
論理回路とモンスターの数と役割が一致していないとただのRPGとなってしまう.
論理回路とか数学的思考をどうダイナミクスに入れていくのかが大事.



「関数野球」
個人的にはすごく好き.
あとはどのように遊ばせるか(Aesthetics)だな・・・.
魔球を操るピッチャーの目線で関数を使って複雑な軌道の投球をする.

(バッターの目線もありかな?)
今の企画は,バッターが苦手な球を投げるだけど,それだとただの選択にしかなりにくい.

ピッチャーならある座標を通る球を投げなければいけないということでパラメータをいじるとか?バッターがたくさんいてすべてのバッターのスイングの周期や軌道を外すように関数のおあらメーターをいじるなどいろいろ考えがあるかな?

それから障害物がたくさんあるストラックアウトとか,近距離と近距離に2レイヤーあるストラックアウト的な投球ゲームをトライアンドエラーでやるような死にげーもありだと思う

また,バッターならピッチャーの投げた起動だけ見せて,パラメータを合わせたらヒットが打てるとか・・・.

いろいろネタが膨らむということは,まだまだチームの企画の色が弱いということ.
このチームはエステティクスがこれからだな.
でも題材としてはすごくいい.



「恋より証拠」
コイバナ×証明問題
女子向けのコイゲーに証明問題を組み合わせた謎解きノベルゲームのような感じ.
ゲームの雰囲気もよくできていると思います.

しかし恋愛要素のシナリオを重視しても数学的な難易度度かの調整が難しそうだな.
結果的に難易度を上げていくことが難しいかも
実際にこの手の作品は本当に証明問題が得意になるような仕掛けが入れられるかどうかだと思います.
それなら集合問題とかを題材にして,全校生徒の中から問題を解きながら運命の人を見つけるなどもありなのではと思いました.



「先読み探偵団」
パターン認識と先読み能力を身に着けるタイプかな?
複数の色に塗られた16×16のマス目に動物固有の色パターンがある.それを探し当てるパズルのような要素が土台にあるのね・・・.
動物の動きは先にわかっているのかと思ったけど,ひとますずつ移動するのね.
それを色のパターンを頼りに,あとから予測するのね.
それで罠を次の一手のところに仕掛ければいいのね.
その場合に,罠によって効果が始まる時間を設定させるともう少し複雑になるね.手元に1ターンで効く罠と3ターンで効く罠があったとすると,画面にはみ出して逃げていきそうな動物には1ターンで効く罠を,余裕のある動物には先読みした罠を置くなどはいるとシンプルな中でも難易度があげられるかも.