夜の部の三演目め


染さま富樫は若く、全力で関を守っています。
頼朝の命に忠実に。
とても使命に燃えている感じがしました。

松緑さんは義経になっていました。
武者の面影があるところが、松緑さんならではの雰囲気を纏っていると感じました。

幸四郎さん弁慶には、内に秘めている覚悟が滲んでいます。
勧進帳を読むところ。堅くても、隙は見せない感じ。

巻物を覗こうとする富樫、若々しくて、何とか付け入ろうとする気概が感じられました。
富樫が義経を呼び止めるところは、ああ、やはりそうだったかと、勢いづいて力がみなぎっていました。
弁慶が強力を打擲するのを見ても、まだ疑いは完全には晴れていない様子。
義経主従と富樫・番卒の詰め寄るところは、真剣なぶつかり合いで緊迫感がありました。
強力をここに預け置いていく、との弁慶の捨て身の言葉に、富樫の気持ちが赦しに変化したように見えました。

判官御手では、弁慶は主従から労われているけれど、必死。義経には申し訳ないことをしたが、まだ油断はできないのだという感じがしました。

延年の舞は、祈りの舞に見えました。
目的地まで、行く先の無事を祈っているかのようでした。

幸四郎さんの飛び六方は、美しいです。


幸四郎さん、染五郎さん親子と、松緑さん、左近くん(太刀持ちでした)親子の、十一世團十郎五十年祭に相応しい舞台ですね。



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